遠阪の美しい自然に包まれて、手打ちの十割蕎麦を味わう

農事組合法人 今出せせらぎ園

青垣町遠阪、丹波市の北端に位置する山あいのまちにある蕎麦処「今出せせらぎ園」。メニューは、手打ち蕎麦と地元の野菜が中心です。蕎麦は、北海道から玄蕎麦を取り寄せて殻をむき、石臼で自家製粉。蕎麦粉に加えるつなぎは、地域で作る自然薯か丹波篠山産の山の芋のみという十割蕎麦。地域の農事組合が運営すると聞けば、いかにも美味しそう! 早速店を訪ねました。

山々の緑とせせらぎ、静かな森の中で十割蕎麦を…

今出せせらぎ園があるのは、今出川親水公園として整備され、長年地元で親しまれてきた場所です。敷地内を流れる遠阪川の水音と鳥の声だけが聞こえる静かな公園です。奥まったところにあるので、まずは場所を説明しましょう。

国道427号から、はだか祭りで知られる今出熊野神社を目指し、正面の橋を渡って神社の前を左に進みます。

川沿いの駐車場ごしに、遠くに建物が見えてきます。ここをまだ進みます。

遠阪川に架かる橋を渡ると「今出せせらぎ園」、建物の横にも駐車場があります。

のど越しつるり、香り高い十割蕎麦

注文したせせらぎ定食が二つのトレイにのって出てきたとき、思わず「これ、一人前ですか?」とたずねてしまったほどのボリュームです。天ぷらと小鉢は、季節のものを使うので、そのときどきで材料や料理が変わります。春には山でとれる天然のフキやタラなどの山菜、夏は葉物野菜、秋冬は根菜類をはじめ、畑でとれる野菜たち。「このあたりの田畑では美味しい作物がとれるから、なるべく地元のものを」とキッチンのみなさん。

丹波篠山産の山の芋とろろは、ねっとりと弾力があるとろろをダシでのばしています。それだけで食べても味わい深いのですが、蕎麦つゆに入れて蕎麦にからめて食べたり、ご飯にかけてとろろご飯にしたり、味わい方はさまざま。食べ終わったら、蕎麦湯を飲んでほっこり。

2000年(平成12)のオープンから20年、変わらずに毎日手打ちする十割蕎麦は、余裕をもって作っていますが、売り切れ御免なので早めの時間がおすすめ。また、蕎麦アレルギーの人には、うどん対応もできますので、お店の人にお声がけを。

アウトドアの醍醐味!河原でバーベキューを楽しもう

ここより上流に民家はないので、澄んだ水が流れる遠阪川。初夏にはあたり一帯に姫ホタル、その後、源氏ボタルが舞います。2種類のホタルの活動時期が違うので、長い期間ホタルの乱舞を楽しむことができます。

また、夏休みには目の前の川であまごつかみができます。子どもたちには貴重な経験になりますね。自分でつかまえたあまごを、ここで焼いて食べるのもオツなもの。新鮮なあまごは、塩をふるだけでとっても美味です。(1匹380円)

今出せせらぎ園で人気が上がっているのが、バーベキューです。1人200円の使用料で、材料は持ち込みOK。せせらぎ園でも要予約で食材を用意してもらえます。開放的な自然の中でのアウトドアレジャーはとっても魅力的ですね。

お土産に、手作り餅とお菓子

かりんとうをおみやげに

手作りの「蕎麦のかりんとう」は、ほんのり甘くてやわらかいので、お年寄りも食べやすいお菓子です。(150円、300円)

米の産地でもある青垣には、餅加工場があり、正月用のお餅をたくさん作っています。11月の終わり頃から主に丹波市内から注文が入って、年末に届け、新年の雑煮に使われます。その他の季節には冷凍したお餅を購入することができます。杵つきならではのやわらかさと混じりけのない米の旨みを味わえます。(1袋1,200円)

地元の皆さんがスタッフ

「最近は、遠くからやってくる人が増えました。ここで都会とは違うゆったりした時間を楽しんでほしい」というスタッフの皆さん。店には地元の人のリサイクル品などもあり、アットホームな雰囲気がただよっています。美しい山とせせらぎ、キレイな空気の中ですごす時間は何ものにも代えがたいもの。また行ってみたい、と思えるスポットです。

 

◆メニュー(税込)

せせらぎ定食1,400円

蕎麦セット1,200円

自然薯かけ蕎麦900円 他

 

<注意事項>

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