〒669-3601 丹波市氷上町成松140-7

地場の旬素材を大切に! 宿場町の風情残る老舗で特別なお食事の時間を

江戸屋

丹波市市島町、国道176号線より一本西に入る通りは、かつて京都と大阪を結ぶ街道として多くの人が行き交い、周辺は宿場町として栄えました。江戸時代から昭和中期までは牛の市も開かれ、丹波牛を但馬に運ぶ人たちで賑わいました。創業300年以上を誇る「江戸屋」は、創業当初は宿屋として、現在は料亭・宴会場として営業しています。老舗の十代目・大将の吉見和尊さんにお話を伺いました。

 

旬のもの、地のもので特別な日のお食事を

地域の人の日々の暮らしの合間、節目の日に贅沢な時間を過ごせる場所、「江戸屋」。法事、会社の歓送迎会や慰労会、同窓会など、大切な集まりの場として地元客を中心に親しまれている料亭です。お店に行くまでの町並みには宿場町の名残があり、古き良き和の空間へと誘われます。

丹波市市島町の宴会場の中では最も広く、最大60人程度の大宴会もできます。少人数では6人から対応しているので、家族や仲間うちでのお祝い、スペシャルな女子会にもぴったりです。大通りから一本中に入った、丹波の中でも静かな環境にある、広々とした空間。心置きなくゆったりとした時間を過ごすことができます。

2階の大広間

一人あたりのおおよその予算は、会席料理4,000円~、鍋3000円~、オードブル3,000円~。昼食は2,500円~、仕出し弁当は1,000円~と、要望によって柔軟に相談にのってもらえます。

十代目となる和尊さんに、代々受け継がれてきたことはと尋ねると、「食材を大切にすること。地元の食材を使い、シンプルな味付けで素材の味を引き出す料理をすること」とのお答え。特に旬野菜は自家製の農作物や近隣の農家から仕入れたもの、地域の直売所で販売されているものから目利き力を生かして選びます。

「うちの山に生えてる、タラの芽、ウコギ、ゼンマイなどの山野草や山菜も取りに行きますよ」何気なくされたこの話にはびっくり。さすが丹波で歴代続くお家というだけあり、持ち山があるそうです。山菜以外にも、持ち山にはノビル、ヨモギ、セリなど多彩な山野草があり、季節ごとに山のどこに生えているのか、全て和尊さんの頭にインプットされています。

(春先にはふきのとうの料理も食べられます)

春先にはふきのとうの料理も食べられます

「タラの芽など旬の短い山野草が採れるのは、一か所につき一週間程度です。日なたは早く芽が出て、木陰はゆっくり生えるので、気候に応じて山の中を点々としながら、旬の山野草を見つけるのが日課です」

旬野菜と山野草を中心とした滋味あふれる品々に心も満たされます。お魚は舞鶴港、宮津港、瀬戸内海から新鮮な魚を仕入れるルートがあり、受け継がれてきた職人技でつくる刺し身や寿司のセットも人気です。

オール丹波の「田舎鍋」を筆頭にした多彩な鍋メニュー

自ら畑を耕し、野菜も栽培する和尊さん。夏はきゅうりやナスなど定番の夏野菜、冬は大根や白菜、ネギや水菜などの鍋野菜を育てています。

自家製野菜を使用したメニューの代表が「田舎鍋」。田舎鍋は野菜はもちろん、牛肉・鶏肉などの素材のすべてが丹波産、地元の味をたらふく食べられるのが魅力です。

要望によって、キムチ鍋、豆乳鍋、トマト鍋など、人気や流行の鍋メニューにアレンジできます。伝統の味にこだわりすぎず、リクエストに柔軟に対応してくれるのが和尊さん流。「リクエストを受けたらモツ鍋などもしますよ。うちのモツ鍋には明太子を入れるんです」と、聞いているだけで食欲が湧いてくるお話も。

探究心と発想力が鍵!変化に富んだメニューの作り方

季節に応じた軸などが飾られる床の間

「旬の地域の素材を中心に使う」と和尊さんは簡単そうに語りますが、実は奥深く難しいことでもあります。年中手に入る素材が少なかったり、逆に旬には同じ野菜ばかりが収穫されたり、メニュー作りには悩みそうなものです。

「発想を変えてみるとなんとかなります。『余った材料同士を足したらどうなるだろう』とひらめいたらやってみると、案外うまくいったりするんですよ。秋以降はポテトサラダをかぼちゃや里芋で作るなど、同じ料理でも材料を変えて作ります。コロッケでも里芋で作ったり、あんをかけたりすると特別感のある一品になります」

「旬のものでも同じメニューばかりだと、作る側も飽きてしまうから、変化をつけたい」と、和尊さんは常に料理への探究心を失いません。新型コロナウイルスの影響で2020年(令和2)には予約が入りにくい時期もありましたが、「暇だからこそなんぼでも新メニューを試せる」と発想を転換し、メニューを考え続けてきました。

江戸屋は完全予約制。予約は1週間前までに行うと確実です。また丹波市内、福知山市内へは送迎サービスもあり、車社会の丹波でも酒宴を心置きなく楽しめます。気のおけない仲間と広々としたお部屋で、和尊さんのアイディアの詰まった「地元ならではの味」を楽しむ時間は、格別なものになりそうです。

text:済木麻子

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