丹波市の製造業の人手不足を解消する外注加工サービスの展開

株式会社 足立商事

 

 

丹波市春日町野村で新たな事業展開に挑戦する、株式会社足立商事!

取り組みを進める、代表の足立健実さんにお話を伺いました。

 

私たちはこんな会社です

株式会社 足立商事は平成28年4月に生活雑貨の卸売業として開業されました。社歴としては開業3年目と非常に若い会社です。しかし、代表の前職に於ける経験・実績により、開業当初から大手量販店と通常取引を行うなど、安定的な売上を確保されています。

 

また平成30年からは、その保有するピッキング・梱包作業といった流通加工業務のノウハウを活用し、人手不足に悩む地域製造企業の課題解決を支援する新たな外注加工サービスを展開されています。

 

地域製造企業の労働力不足を解消する取り組み

自社独自の保有するピッキング・梱包作業といった流通加工業務のノウハウを活用し、人手不足に悩む地域製造企業の労働力不足解消に貢献する新たな外注加工サービスを展開されています。

 

具体的には

  1. 深刻な人手不足により発生しているボトルネック工程解消や、繁忙期の一時的な業務量拡大に悩む地域製造企業からの外注業務を足立商事が一括請負。
  2. 育児をしながら短時間やフレックス勤務等、柔軟で多様な就労形態を希望する主婦。体は元気だけれども、フルタイムでは働けない高齢者等の現状活用されていない地域の労働力を足立商事が掘り起こし、集約。

 

地域内において人手不足に悩む企業と現状活用されていない地域内の労働力をマッチングする新たな外注加工サービスを展開されています。

現在受注している主な外注加工業務は、地元大手企業である株式会社大地農園様からの製品最終仕上工程です。(製品小包装・検品作業等)

 

完全フレックス制による現状活用されていない労働力の確保・集約

こうした加工事業部を立ち上げる為には、新たな労働力の確保が足立商事に於いても必要であります。しかし、現在会社が立地する柏原職業安定所管内の有効求人倍率は1.56となっており、普通に求人を行っても、とても確保できる状況ではありません。

 

そこで足立商事では、次のような地域内では他に例のない就労形態を導入する事で、育児をしながら短時間やフレックス勤務等、柔軟で多様な就労形態を希望する主婦。

 

体は元気だけれども、フルタイムでは働けない高齢者等の現状活用されていない地域の労働力を掘り起こし、集約することで、生産に必要な加工能力を確保されています。

 

家庭と仕事の両立を可能にする就労形態

完全フレックス制

1日1時間、1週間5時間からの勤務を可能とし、出社時刻・退社時刻の設定及び1日の勤務時間は労働者の希望を尊重しながら個別に決定する。

 

育児、介護に配慮した就労体形

子供の病気やケガ、親の介護等、家庭の事情に即して柔軟にシフト変更を可能とする就労体形。従業員全員がこの適用を受ける事で、誰もが遠慮なく家庭と仕事を両立できる働き方を実現。

 

品質目標の明確化と評価基準の明確化

どの製品の加工を、求められる品質を確保しながら、どの位の時間で出来るかで、評価する事を明確に皆に示す。出来る人は短時間でも多くの評価を得られる仕組みを作る事で、限られた短い勤務時間に皆が集中して効率的に業務に取組む生産体制を構築。

 

革新的取組みの実現

新規性・独自性のポイント①

人手不足により発生しているボトルネック工程解消や繁忙期の一時的な業務量拡大に悩む地域製造企業からの外注業務にスポットを当て、これに絞って受注を行っている企業は少なくとも丹波地域には他にありません。 

単なる製造業の下請業務ではなく、企業の積極的課題解決型サービスであり、足立商事の流通加工業務のノウハウ、精度を活用した独自の新サービスであると言えます。

「内職外注では追い付かない。品質確保が難しい。」「派遣労働者対応ではコストが到底合わない。」人手不足が続く中で、こうした課題を抱える地域製造業企業に今回の新サービスは新たな選択肢を提供するものであります。

 

新規性・独自性のポイント②

一般的な雇用形態では活用できない「細切れの労働力」を集約し、活用している点が革新的であります。

子育て中の主婦は、一般的な就労形態の企業では働きたくても働けない家庭の事情もあり、また、定年後、働く意欲はあるが職種内容や、勤務形態が合わず働けない人もいます。

また、自営業をしているのでフルタイムの仕事は無理ですが、本業以外での収入を得たい人。など、地域内にある潜在的な労働力を今回の取組では掘り起こし、集約し、活用しています。

今回の取組に際し、50名の雇用を短期間の内に実現できたことに対し、柏原ハローワークの斡旋担当者からは「過去に例のないこと」と驚かれており、この点からも地域内では他にない革新的な取組と感じます。

 

(株)足立商事が目指す今後の方向性

新たな外注加工業務の受注獲得

過疎化が進行している当地では、若年者の都市部への流出、高齢化が今後一層進行する事が予測され、今以上に地元企業にとって人材確保は困難な状況となります。

現状ではこれを補う為に、派遣労働者や外国人研修生の活用も図られていますが、これにも限界があります。こうした地域製造業企業の人材不足を補い、地域経済の維持・向上に当社の新たなサービス展開により貢献してきたいと考えます。

現在受けている受注以外の外注加工業務にも積極的に取組んで行きたいと計画しています。