丹波のお店とお客さんをつなぐ架け橋 にじいろタブレット

季節感あふれる心尽くしの料理を地酒とともに味わう贅沢な時間

割烹肴場 てんかい

「割烹肴場(かっぽうさかば) てんかい」は、春日町にある隠れ家のような割烹料理店。コースで提供する本格日本料理が好評で、還暦や古希といったハレの日や法事など、冠婚葬祭のイベントに重宝されています。また、今年の6月からスタートした「丹波旨い日」に提供する特別メニューも喜ばれています。

純和風旅館で磨いた腕をいかし独立開業

一戸建ての住宅を店舗に

日本料理一筋32年という店主の岡井仁志さんは、長年、京都府綾部市の純和風旅館で親方の片腕として働いていました。「いつかは独立したい」という夢を持っていた岡井さんに転機が訪れたのが、今のお店とご縁ができた2024年(令和6)のことです。独立するにあたり「後輩に、1年かけて春夏秋冬の料理をきっちり伝えてから辞めたい」と、旅館に意向を伝えて受け入れていただき、後輩への引継ぎを終えた2025年(令和7)6月に退職。その2カ月後の8月に、「割烹肴場(かっぽうさかば) てんかい」をオープンしました。

靴を脱いで玄関からお部屋へ

「てんかい」は、国道483号から近いものの、国道沿いではなく、「石才」の集落の一番奥。駅からも遠いので、なかなか通りすがりに寄るというタイプの店ではありません。むしろ、「知る人ぞ知る隠れ家」といった感じ。それをいかして、予約制でコースメインの店というコンセプトに行きつきました。

和室もあわせてマックス定員16名

畳の上にテーブルを置いた和室

1組5~6人でゆっくりと食事を楽しむことができるのが特徴。和室もあるので、2組重なる場合も別室で対応することができます。靴を脱いで上がりますが、敷居の高い割烹料理の店とは違うカジュアル感もあり、肩ひじ張らずにおいしい料理を楽しむことができます。

「てん」と「かい」が玄関でお出迎え

店名は、ちょうどオープンのタイミングで飼うことになったネコ「てん」と「かい」から。「招き猫」が、お客さんを連れてきてくれるという思いが込められているのかもしれませんね。

 季節感あふれるコース料理が好評

8品のコースの一例

料理は、先付けか八寸、お造り3種類、油物、肉料理という4品のコース(3,300円)。さらに、炊き合わせや焼き物、ご飯もの、デザートまで入った8品のコース(5,500円)の2種類。すべて旬の素材を使った季節感あふれる一品ばかりです。「夏は由良川の鮎を中心にしています。なすび、万願寺とうがらし、栗、枝豆など野菜も地のもの大切にしています。そうめんは奈良県の北村製麺所の極細そうめんを使っています」。

また、2つのコース設定についても、お酒を飲む方、飲まない方に配慮しています。「私は飲むので、4品のコースで十分ですが、飲まない人は足りないかもしれないので、追加メニューとしてご飯ものなど、用意しています」と岡井さん。予約制で1組もしくは2組に対応するお店なので、お客さんの嗜好や性別によって、4品コースの追加メニューも吟味して変えているそうです。

「奥丹波」を中心に地酒が揃う

アルコール類は各種用意していますが、やはり日本料理に合う日本酒は、地酒を中心にラインナップ。地元・山名酒造の「奥丹波」もあります。

岡井さんがいつも心がけているのは、「味がぶれないようにすること」。「今日はよかった、今日はよくなかったじゃあダメ。特に煮物には気を遣っています。いい加減な仕事はすぐにばれると思うんです。お客さんはよく見ていますからね。ひと手間かけるのをやめたくない。知らなかったのならともかく、知っているのに妥協するのが一番ダメ。妥協しない仕事でお客さんに喜んでいただきたいですね」。

イベントの企画や参画でお客様に喜んでいただきたい

鮎の塩焼き

鮎の唐揚げ

「オープン当初は、その日一日を営業するだけで精一杯でしたが、1年が過ぎて、少しずつ余裕が出てきました」と、少しずつイベント企画や参画を行っています。まず、「鮎食べ納めフェア」(5品3,500円)。こちらは、鮎の季節が終わる時期限定の鮎づくしコース。普段の4品コースに一品プラスしたお得なコースで、鮎の南蛮漬け、造り、気まぐれの一皿、鮎の塩焼き、鮎の唐揚げという内容。「とってもお得なコースです。2週間限定のサービス期間に、由良川の鮎のおいしさを実感していただきたいですね。祇園で食べたら、10,000円はすると思います。今後も同じ時期の軸としていきたいです」と意気込みます。

「丹波旨い日」限定メニュー

また、丹波市商工会がすすめる、毎月1日の「丹波旨い日」にも今年から参加しています。この日には、いつも提供するメニューとは少し方向性の違う一品を提供することにしました。6月は「魚介で出汁をとったラーメン」、7月は「鱧かつ丼」、8月は「豚と鶏の冷しゃぶ」、9月は「冷やし担々麺」という内容で「丹波旨い日」を盛り上げました。「和食店とはかけ離れたメニューを提供しています。最終的にはハンバーガーにも挑戦したいですね(笑)」と岡井さん。

今回、「冷やし担々麺」を試食させていただきましたが、担々麺のスープがおいしくて、クオリティが高かったです。シャキシャキ野菜とちょっぴり辛めのミンチのコラボが新鮮でした。「和食職人が作る中華の一品」として、追加メニューに入れてもいいのでは。“万願寺とうがらしのたいたん”もやさしい味で、地元・春日町の契約農家の「コシヒカリ」の新米とともに食が進みました。

テイクアウトの弁当にも柔軟に対応

彩り弁当(2,200円)の一例

持ち帰りの弁当も好評です。今は、自治会の会合や法事などの利用が多いそうですが、お盆にはお寺の行事での依頼もあったとか。予算や嗜好に応じて対応します(2,200円~)。
「丹波旨い日」に訪れて「鱧かつ丼」を食べた市内のお寺のご住職が、お店を気に入って、まとまった数の注文をくれたそうです。わかる人にはわかるんですね。

「地道な作業の繰り返しのなかで、新しい企画ができたらいいですね。そうめんも鮎も“こんなの食べたことがない”といわれます。やはりお客さんの喜ぶ顔を見ることができるのがこの仕事の醍醐味。もっとお客さんに喜んでいただきたいですね」と岡井さん。
隠れ家的なお店で、地酒を飲みながら、季節の食材を使った心尽くしの一品で、ゆったりとした時間を過ごすことができます。冬は各種鍋コースもあり、ミニコースの中に小鍋も入る予定です。

 

<注意事項>

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