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農業の軽減化で農家をサポート 地域のニーズに合った細やかなサービスを

ソルトバレー商会

「ソルトバレー商会」は、ドローンを駆使して、農薬を散布したり追肥したり、米農家の作業が少しでも軽減するようなサービスをスタートしました。今後は、それに加え野菜を中心とした農作物などを軽貨物で目的地まで運ぶといった、小回りの利いたサービスを展開できるよう、準備を進めています。

リタイア後の生き方を考えて起業

代表の塩谷清さん

代表の塩谷清さんは、65歳まで地元のメーカーで、会社員として働いていました。「定年後は、自分がサラリーマン時代に培ったノウハウやネットワークを駆使して、地元に根ざしたサービスで、地域に貢献したい」と思っていました。
そこで、着目したのが農作業の軽減化です。「うちも先祖代々の田んぼで米を作っています。米作りは暑い時期の作業がメインになるため、かなりの重労働です。今は“団塊の世代”の方がギリギリ頑張っていますが、就農者の高齢化が進み、肉体労働が苦痛で農業ができず、耕作放棄地も増えているのが現状です。それを少しでも緩やかにできないかと思いました。私が手助けすることで、スマート農業が普及すれば、高齢者でも米作りを続けられたり、若者の新規就農にもつながったりすると思うのです。3アールから5アールの農地を持つ農家がスマート農業に取り組まないと日本の農業は守れないと思います」。

ドローンを主軸にした農業の軽減化

塩谷さんが進める 「スマート農業」の主軸は、ドローンの活用です。最大のメリットは、作業効率の向上です。ドローンで、種まきや追肥、除草剤の散布などを行うのですが、例えば、1アールあたり、一人で30分くらいかかる散布作業が、ドローンだと約3分で完了します。これが3アールだと約1時間半の作業が10分ほどで終わる計算です。重いものを持たなくていいという労力の軽減も挙げられますし、さらにドローンの方が、人の手作業よりも均一に散布できるというメリットもあります。

逆に短所としては、天候に左右されること。雨の日や風速5m/h以上の風が吹く日は、ドローンを飛ばすことができません。でも明らかにメリットの方が際立ちます。大規模な農家では、自家用ドローンの導入が進みつつありますが、中小規模や兼業農家は、ドローンを買うまでには至らないのが現状です。「中小や兼業農家に、どのように手助けできるかが、わが社の課題です」と塩谷さん。

今シーズンは試運転で来シーズンから本格始動

塩谷さんは、まず手始めに作業に必要なドローンの免許を取得しました。今シーズン、自宅と友達の田んぼの一部で、追肥と除草剤の散布にドローンを使ったところ、作業の軽減化は明らかでした。

来シーズンは、米作りの作業一式(①~④)をドローンで実施できるように準備を進めています。

①種まき
・4月初めに、種を直まきで「田植え」をします。
②除草剤
・田植えから約1カ月後の4月下旬に除草剤をまきます。
③追肥
・除草剤散布の約1カ月後、追肥をします。
・さらに、稲穂が出たころに追肥をします。
④カメムシ駆除
・稲刈り前、8月初旬にカメムシ駆除をします。
・稲刈り2週間前、お盆のころにもカメムシ駆除をします。

料金は、基本コース+オプションという形で設定をしていく予定です。①から④まで一式を依頼しなくても、一部だけでも作業の軽減化につながります。

軽貨物での配達をもう一つの柱に

「楽しいことが一番!」と塩谷さん

ドローンによる農作業の軽減化とともに、塩谷さんが考えたのが、軽貨物による格安の配達便です。阪神間にある会社から依頼を受けて、従業員向けの夏祭りのイベントで配る卵を、丹波の養鶏場からイベント会場まで運んだ実績があります。
今後は、町の八百屋さんに、丹波の農作物を運ぶ定期便を視野に入れているそうです。「丹波のおいしい野菜をダイレクトにお届けするので、需要はあるはずです」と塩谷さん。販路を探りつつ、じっくりと進めていく予定です。

塩谷さんは、「利益より地域の人に喜んでいただく事業を進めたいんです。自分も楽しみながらできたら最高です。そこに自分の存在意義も見出せますからね」とニッコリ。「ソルト=塩、バレー=谷」と、自らの名前を入れた事業所名で、会社員時代から丹波市商工会に入会していた塩谷さんですから、多角的に事業を進めていくに違いありません。今後の事業展開にも期待が高まります。

 

<注意事項>

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