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次世代木材「CLT」と技術力で、環境に優しい建築を提案

荻野建設株式会社

創業から半世紀以上になる荻野建設株式会社。公共工事や企業の大型建築物を中心に手がけ、一級建築士や一級施工管理技士による総合的な提案力を強みとしています。兵庫県内でいち早く次世代の木材「CLT」を取り入れ、6年前に完成した社屋はSDGsを体現するモデルルームとしても機能しています。環境に配慮したこれからの建築を提案する同社を訪ね、確かな技術力と建築への想いを伺いました。

地域とともに半世紀以上の歩み。確かな技術で築く信頼

兵庫県を拠点に、公共施設から大型の工場・倉庫まで幅広い建築物を手掛ける荻野建設株式会社。1975年(昭和50)の創業から半世紀以上、地域に根ざした事業を展開しています。

会議室(荻野建設本社内)

公共工事や企業向けの大型建築物を多く手がける同社の特徴は、一級建築士や一級施工管理技士といった国家資格を持つエキスパートが複数在籍している点です。約20名のスタッフは、20代から50代までと幅広い年代で、世代を超えたチームワークで多くのプロジェクトを動かしています。

初代兵庫県庁館

確かな技術力は、県の入札を経て受注した工事での高い評価にも表れています。神戸市にある初代兵庫県庁館の復元工事では、初代知事を務めた伊藤博文ゆかりの建物を、鉄骨構造に木材を張り巡らせる手法で現代に蘇らせました。緻密な工程管理と確実な施工が認められ、100点中90点台という高い評価を獲得しました。この高得点の裏には、図面を正確に読み解き、各専門分野の職人たちを的確にまとめる現場監督の統率力があります。

さらに、たんば黎明館のリノベーションなど、建物の歴史や物語を大切にしながら新たな命を吹き込む仕事にも数多く携わり、着実に信頼を築き上げています。

次世代の木材「CLT」でSDGsに取り組む

応接(荻野建設本社内)

現在、同社が力を入れているのが「CLT(直交集成板)」を取り入れた建築です。CLTとは、薄い木材を繊維方向が直交するように複数枚重ねて貼り合わせた集成材のことで、非常に強度が高く、欧州では多くの建築物に活用されています。近年、日本国内でも有名な建築家が手掛けた国際的なスポーツ競技場や博覧会の施設などに採用され、注目を集めています。

事務所(荻野建設本社内)

荻野建設は、いち早くこの技術に着目し、兵庫県内で初めてCLTを用いた建築を手掛け、同社の新社屋そのものが、CLT建築の魅力を伝えるモデルルームとしての役割も担っています。CLTの木目を生かした内装は、とても落ち着いた雰囲気です。

床材は兵庫県産のアカシアの廃材を使用。3センチの厚さに削って貼り合わせ、仕上げに自然塗料「オスモカラー」を塗布することで、美しさと環境への優しさを両立させています。また、旧事務所で使っていた机の天板を独自の加工を施して再利用するなど、建物全体でSDGsを現しています。

近年、大手自動車メーカーなどを中心に、取引先の中小企業に対しても脱炭素やSDGsへの具体的な取り組みを数値化・文書化して求める動きが加速しています。企業の環境への姿勢が問われる時代において、廃材や環境負荷の少ないCLTを使った工場や社屋は、その解決策にもなります。同社は、自らの社屋で実践している環境配慮型の建築を通じて、企業の新たな価値創造も強力にサポートしています。

要望を形にするだけでなく、実現方法まで組み立てる総合提案力

施工例

工場や倉庫の計画では、広さや使い勝手、予算、工期など、複数の条件を同時に満たす必要があります。荻野建設は、要望をそのまま図面に反映するだけでなく、敷地や建物の使い方まで踏まえて、実現性の高い工法や進め方を組み立てます。

たとえば「柱のない広い空間にしたい」という要望には、太い梁を用いる工法を検討し、空間の広さとコストの両立を図ります。設計から施工へ移る段階では、現場監督が電気・鉄骨・基礎など各分野の専門業者を束ね、作業の順序や各工事が互いに影響する部分を調整。工程を細かく確認しながら、設計上の意図を現場で形にしていきます。

また、安全性に懸念がある場合は、必要な対策や計画の見直しについて、時には耳の痛い内容であっても率直に伝え、状況によっては建築を見送ることを提案する場合もあるそうです。目先の要望に合わせるのではなく、完成後も安心して使い続けられるかを基準に判断する。その姿勢を貫いてきたことが、長年にわたるお客様からの信頼につながっているのでしょう。一つの要望だけでなく、建物全体と工事全体を見渡し、条件に合った方法を具体化する。計画から完成後の安心までを見据えて調整できることが、荻野建設の強みです。

また、一般住宅の注文建築を数多く手がけるほか、既存の住まいを、暮らし方や家族のニーズに合わせて快適にリノベーションする提案も行っています。間取りや空間の使い方を見直すなど、それぞれの家庭に合った住まいづくりをサポートしてもらえるので、気軽に相談してみましょう。

休憩スペース(荻野建設本社内)

同社の居心地の良いオフィス空間は、働く環境としても従業員の満足度を高めていると感じました。最新の技術を取り入れながらも古いものを活かす姿勢は、これからの社会に求められる企業のあり方だと思います。同社は建築を通して、企業価値を向上させてくれると感じました。

 

<注意事項>

  • 掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更、消費税率変更に伴う金額の改定などが発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。