城下町柏原の中心部、「太鼓やぐら」からほど近いところにある「HONORATKA TEA ROOM」。知る人ぞ知る最高級のティーブランド「ムレスナティー」を取り扱う紅茶専門店です。店内では紅茶を買うだけでなく、店主の荻野真紀さんが淹れる極上の一杯を味わうこともできます。
紅茶好きが高じて故郷で店をオープン
JR柏原駅からも徒歩5分というアクセス
「HONORATKA TEA ROOM」は、城下町柏原町のシンボルの一つ、太鼓やぐらからもすぐという町の中心部にあります。
開店前は阪神間でOLをしていた店主の荻野真紀さん。西宮市にある「ムレスナティーハウス総本店」で飲んだミルクティーが衝撃的だったそうです。「元々、コーヒーが苦手で紅茶党だったんですが、そこで飲んだキャラメルクリームティーのアイスミルクティーが、風味豊かでびっくりするほどおいしかったんです」。それ以来、総本店に通い続けました。
その後、Uターンで柏原に戻り、実家の店舗の一角で「ムレスナティー」の赤缶を扱い始めました。
大阪の新店舗を訪れてみたら、そこはカウンターだけのお店で、「このくらいの規模なら、私にもできるかも」と思ったのが、開店のきっかけでした。それからとんとん拍子に話が進み、ガレージをリノベーションして、2011年(平成23)11月に店をオープンすることになったのです。
壁一面にカラフルなパッケージの紅茶が並ぶ
一歩店内に足を踏み入れると圧巻。棚にはカラフルなパッケージの紅茶が所狭しと並びます。その数なんと約170種類。約150種類が揃う「Cubebox」は、キューブ状の規格もかわいいし、箱のデザインもステキで、表面に書かれたコピーも思わず手に取ってしまいそうな魅力がある「ムレスナティー」の看板商品です。これらの紅茶は、ほとんどがティーバッグになっていて、簡単に淹れることができます。
「HONORATKA BLEND」、「ロマン柏原」各790円ほか
人気はオリジナルブレンドのふるさとシリーズ。柏原の町花・ばらをベースにした「ロマン柏原」、柏原のシンボル・木の根橋から命名した「きのね」、丹波市誕生を記念して作った「丹波」など、柏原や丹波にちなんだブレンドで、おみやげにもピッタリです。
「HONORATKA BLEND」は、真紀さんが大好きなショパンがポーランド時代に通っていたカフェ「HONORATKA」でよく飲んでいたというホットショコラをイメージして作った、こだわりのブレンドです。それぞれ、香りを確認して購入できるよう、見本の瓶を置いています。
「紅茶」780円
真紀さんが取り組んでいる動物愛護活動の支援につながる紅茶もおすすめです。
ラベルに描かれているのは、実際に世話をしている猫ちゃんたち。それぞれに合うフレーバーを商品化したものです。かわいいパッケージだけでなく、添えられた言葉にも癒されます。
ティースペースでおいしい紅茶を味わいたい
こちらがティースペースです。このスペースでお茶を楽しめるのは毎日ではなく、週末を中心に月に数日。日程は月初めにInstagramでお知らせしています。
フレーバーティーは、メニューに提示しているもの、カウンターに並んでいるものも含め、10種類以上から選ぶことができます。また、フレーバーティーだけでなく、厳選のブラックティーも揃えています。「初めてで何をオーダーしたらいいかわからない方も、好みを伺ってぴったりの一杯をお淹れしますよ」と真紀さん。
ムレスナティーは新鮮な茶葉を使用しているので、ぼこぼこ沸いているフルボイルのお湯を注ぐことですぐに茶葉が開き、短時間で濾すことで苦み渋みを出さずにおいしい紅茶を淹れることができます。
「ホットストレートティー」800円
紅茶はティーポットで提供します。本当にまろやかで、心まで温かくなる感じ。少し冷めても変わらずおいしく飲めるのもポイントです。
「アイスロイヤルミルクティー」1,000円
冬でも味わっていただきたいのが「アイスロイヤルミルクティー」です。もともとの紅茶を濃く抽出しているので、ミルク(豆乳)が入っても風味が豊か。香りの邪魔をしない甘みがでる「洗双糖(せんそうとう)」を使っていて、こちらは店内で販売もしています。
「本格アイスティー」850円
「ティーソーダ」900円
また、たっぷりの茶葉を使って淹れる「本格アイスティー」や「ティーソーダ」も唸るレベルのおいしさでおすすめです。
「フルーツティー」1,200円
夏におすすめは季節のフルーツをふんだんに使った「フルーツティー」です。
紅茶に合うスイーツもご一緒に
「米粉のマフィン」780円
紅茶と一緒にいただきたいスイーツは、なにかしら用意をしています。「米粉のマフィン」もそのひとつ。別のスイーツプレートの日もあったり、和菓子の日もあったり。行ってからのお楽しみです。和菓子はシーズンになると、コラボしている丹波市内の和菓子屋から、いちご大福、桜餅、よもぎ餅といった季節感あふれる一品を仕入れ提供することもあるとか。「紅茶ってなんにでも合うんです。絶対洋菓子じゃないと駄目なことはなくて、和菓子との相性も抜群です」。
もっと多くの人に紅茶のおいしさ伝えたい
モールでの出店のようす
2024年(令和6)に入ってから、柏原町内のショッピングモール「コモーレ丹波の森」の一角を借りて、月1回試飲と紅茶の販売で出店しています。ムレスナティーの存在をもっと知ってほしいという思いからです。
そんな地道な活動の甲斐があって、丹波市からはもちろん、篠山市、西脇市、福知山市など、近郊や直営店のある京都市内からもお客さんが訪れるそうです。「ここの紅茶を飲んだら他の紅茶を飲めなくなった」「頑張って保護活動している人から紅茶を買いたい」など、紅茶のおいしさや保護猫活動の認知度が徐々に上がっています。
「レストランやカフェ、雑貨店などでムレスナティーを提供できるお店がもっと増えてくれたら。よく“紅茶はあまり出ないから”というオーナーさんがいらっしゃいますが、おいしい紅茶を置けば必ずオーダーが入ると思うんです。自分のお店でムレスナティーを扱ってみたいという方たちとつながりが持てたら嬉しいですね。それぞれの店舗に合った淹れ方や提供の仕方などもアドバイスさせていただきます」。真紀さんは、一般のお客様だけでなく、ご商売をされている方にも広く「ムレスナティー」の魅力を発信していきます。
<注意事項>
- 掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更、消費税率変更に伴う金額の改定などが発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。