
宮大工の家系で、職人の技と心を受け継ぐ「春日工務店」。現在は全館空調システムを取り入れた健康住宅や、動線を追求した独自の「家事ラク室」など、現代の暮らしに合った快適な住まいを提供しています。また、畳の張り替えや家具の修理といった小さな相談から、大規模なリフォーム、移住支援や地域イベントの開催まで幅広く対応。住まいの困りごとに応えてくれる「暮らしの窓口」として、地域の人々に親しまれている同社を訪ねました。
技を受け継ぎ新しい時代へ歩む

「春日工務店」は、現社長の荻野斗志貴さんの祖父が会社を設立したのが始まりです。祖父自身は宮大工、実は曽祖父も宮大工だったという家系で、伝統建築で培われた確かな技術と誠実な姿勢は同社の原点として代々受け継がれています。

同社は約2年前に現在の社屋を完成させました。広い敷地にはソテツなどが植えられた乾燥地帯風のガーデンと草花のガーデン、そしてシンプルでスタイリッシュな社屋があります。

社屋に足を踏み入れると、明るい空間が広がっており、建築用のサンプルがなければカフェのようです。

左から足立実桜さん、荻野社長、中谷奈月さん
木のぬくもりが感じられる打ち合わせルームで迎えてくれたのは、荻野さんとコーディネーターの足立さん、中谷さんです。お話を伺う中で、同社は伝統的な職人魂を根底に持ちながら、時代の変化に合わせた柔軟なアイデアを積極的に取り入れていることがわかりました。近年の建築資材の高騰や人材不足によって、全国的に新築よりリフォームを選択する人が増えているそうです。フルリフォームでも、場合によっては新築の3分の2程度のコストでできるケースがあることなど、顧客の要望や予算に合わせた幅広い提案を行っています。
「何のためのリフォームか」「どうしたらより良い環境で生活できるだろうか」を常に主眼に置く同社。単に家を建てる、直すだけではなく、「住む人の人生に長く寄り添うパートナーでありたい」という真摯な姿勢が伝わってきました。
「暮らしの窓口」として広がる交流

同社は住まいのあらゆる悩みに応える「暮らしの窓口」としての役割を大切にしています。小さな工事から、間取りをガラリと変える大規模なリフォームまで、一つひとつの要望に丁寧に向き合います。
二世帯住宅へのリフォームでは、親世代と子世代で意見が分かれることも珍しくありません。それぞれの要望をすくい上げ、専門的な視点から調整し、双方が納得できる内容に導くことも大切な業務です。また、長年愛用してきた椅子の張り替えや、キズがついたテーブルの補修など、住宅工事の枠を超えた家具のメンテナンスも引き受けています。

現地調査の際には、住んでいるかたが日々の暮らしの中で慣れてしまい、気づきにくくなっている不便さや動線の課題も、プロの視点で見つけていきます。
例えば「キッチンでは、「暗い」「寒い」といったご相談をよくいただきます。その際も、明るさや暖かさを改善するだけでなく、ご家族がキッチンを使う時間帯や動き方、収納するモノの量、使いやすい収納場所まで確認。一つひとつの生活シーンを思い浮かべながら、ご提案しています」とスタッフのかた。こうした細かな気づきや提案には、長年の家づくりやリフォームで培ってきた経験とノウハウが生きています。

さらに、近年増えている丹波市への移住希望者へのサポートにも力を入れています。丹波市の移住補助金を活用する際の候補業者として選ばれることも多く、物件選びの段階から相談に乗ることも少なくありません。購入してから「思ったより改装費がかかる」「冬の寒さが厳しい」と驚くことがないよう、建物の断熱性能や生活動線についても暮らす人の快適さを見据えた助言を行っています。

また、社屋や広い敷地を活用し、地域の人が気軽に参加できるイベントも定期的に開催しています。整理収納セミナーやキッチンカーの出店をはじめ、夏休みには子どもたちが大工仕事を体験できる「こども工務店」を毎年開催し、大好評です。

イベントには、150人から200人が参加し、地域の人々の交流の場として親しまれています。
快適さと健康を守る全館空調と家事ラク室

こうしたリフォームや新築の基盤にあるのが、同社が長年追求してきた「健康住宅」としての住まいづくりです。その大きな特徴の一つが、住む人の健康を守る全館空調システムです。厳しい気候の北海道で開発された「ファース工法」を25年前にいち早く導入し、のべ100棟以上の実績を重ねてきました。
この全館空調は、屋根裏に配置したエアコンとファンを使って床下空間へ温風や冷風を送り込み、家全体の温度を一定に保つ仕組みです。床暖房やストーブを使用しなくても足元から心地よい暖かさが広がり、冬場のトイレや脱衣場で起きやすいヒートショックのリスクを軽減します。夏場は寝室での熱中症予防にもつながり、一年中安定した室内環境を保つことができます。

さらに、この温度環境を生かして誕生したのが、同社独自の「家事ラク室」です。洗面脱衣室、室内物干しスペース、ウォークインクローゼットを一つにまとめ、洗濯物を洗う、干す、たたむ、しまうという一連の作業が部屋の移動なしに完結します。外気の取り込み口を一か所に集約・管理しているため、花粉や虫がつく心配もありません。全館空調によって適切な温度で空気が循環しているため、夜間や天候を気にせず、洗濯物を乾かすことができます。すっきりと整頓できて動線もわかりやすいため、誰か一人に負担がかかるのではなく、家族の誰もがスムーズに家事に参加できるのも大きな魅力です。

同社では自社でのさまざまなイベントのほかに、実際の施工物件を公開する完成見学会を定期的に実施しています。そこでは、デザイン性や利便性だけでなく、日々の暮らしやすさと体の健康を第一に考える機能性を実際に体感することができます。
人生100年時代と言われる現代、ライフステージや年齢に合わせて住まいに求めるものは少しずつ変わっていきます。いざ大規模なリフォームや家の困りごとに直面した時、誰に頼めばいいか慌ててしまうもの。だからこそ、小さな相談から気軽にお付き合いできる身近な工務店があることは、とても心強いと感じました。
■秋のリフォーム相談会
・予約不要。小さなことでも相談OKです。
・開催日 2026年10月17日(土)
・時 間 10:00~15:00
・会 場 (株)春日工務店
<注意事項>
- 掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更、消費税率変更に伴う金額の改定などが発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
