ひきこもりや不登校の子どもたちのための、“こころ”の相談場所

OFFICE NAKAGAWA

OFFICE NAKAGAWAの代表・なかがわひろかさんは、ひきこもりや不登校のカウンセリングや生活改善、学業サポートを行う心理カウンセラーです。これまで、ひきこもりの子どもたちとたくさん接し、話を聞き、学業サポートを行ってきました。丹波市はもちろん、他府県からも多くの相談が舞い込むなかがわさんに、子どもたちに寄り添う大切さを伺いました。

ひきこもり経験があるからわかる、こころの痛み

なかがわさんの心理カウンセラーとしての始まりは、ひきこもりだった子の家庭教師を担当したこと。家族との会話がうまくいかず、学校にも馴染めず、それでも「今の状態から抜け出したい」というその子の意思を鑑み、両親がなかがわさんに生活と勉強のサポートを依頼したのです。

実は、なかがわさん自身も不登校の経験があります。その子の気持ちが痛いほどわかり、こころが解放できるよう丁寧に接し続けた結果、次第になかがわさんにこころを開くように。昼夜逆転生活を見直し、外出もし、両親とも会話できるようになり、ついには専門学校への進学も果たしたのです。

「当時は丹波に帰省していた身で、何か始めたいとの思いが強くありました。その子とのやりとりの中で、この道は私に合っているのかもしれないと思い、心理カウンセリングについて勉強を始めることにしたんです」。

さっそくカウンセラーのための講座を受講。傾聴の重要性を痛感して実直に学びを進め、産業カウンセラーの資格を取得。さらに心理学についての学びも深め、国家資格である公認心理師の認定も受けました。

大切にしているのは、うそのない共感

心理カウンセリングには、さまざまなテクニックがあります。例えば“ミラーリング”といって、相手の言葉やしぐさなどを鏡写しのように真似し相手に親近感を抱かせるものや、“オープン・ポジション”といって、両足を少し開いた状態で相手の正面を向いて座ることで相手の意見に肯定的であると思わせる方法などです。

しかし、なかがわさんは「そういったテクニックは全て分かった上で、テクニックに頼るのではなく、ひとりの人間として子どもに接することが大切」と話します。
まずは子どもの話をしっかり聞くこと。その上でうそのない共感を示すことが、立ち上がりへの第一歩になるのだそうです。

公認心理師としてセミナー活動も積極的に行う

2011年(平成23)2月の開業以来、さまざまなケースに対応してきました。無気力や不安感で学校に行けない子、ゲームやインターネットに没頭している子、暴力を振るってしまう子、外に一切出られない子。そういったケースでは「子どもたちだけでなく親御さんも疲弊している」のだそうで、まず親御さんの思いを聴き、辛さに共感することも大切にしています。

実家のひと間がカウンセリングルーム

カウンセリングは、相談者の自宅に行ったりオンラインや電話で行なったりする場合もありますが、特に希望がなければなかがわさんの実家のひと間で行います。
「最初はカウンセリングルームを借りる余裕がなかったのと、実家の部屋も余っていたので、軽い気持ちで利用することにしたんです。始めてみると意外にも好評で(笑)。ご依頼者様から『この部屋でカウンセリングを受けたい』という要望もあります」。

OFFICE NAKAGAWAのカウンセリングルーム

絨毯敷き、木の大きなテーブル、アップライトピアノ、窓から見える丹波ののどかな風景など、どことなくノスタルジーを覚えるお部屋。忙しい現代において、この空間だけゆっくりと時間が進んでいるようで、葛藤を抱えながら生きる子どもたちのこころもやさしく癒やしてくれるのでしょう。

小学校から不登校で高校も2カ月で中退した子は、規則正しい生活と通信制高校での勉強が叶い、推薦で志望校に合格。
高校2年生で中退しひきこもり生活を送っていた子は、親子の会話が増えて外出もできるようになり、高卒認定試験を取得し関西トップ私大にも合格。

これまでともに過ごしてきた子どもたちや両親から、なかがわさんへの感謝の言葉が届けられることも。ひきこもりや不登校のお悩みに、しっかりとよりそってカウンセリングされていることを実感しました。

 

<注意事項>

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