ストーリーのある美しい映像で丹波を応援

河津映像制作事務所

スマートフォンで簡単に動画を撮れる時代になりましたが、なかなか思うようなシーンが撮れなかったり、自分で編集するのも案外大変です。ましてや企業や店のPR動画ともなれば、時間ばかりかかって、満足のいくものができず途中でやめてしまう、そんな話をよく聞きます。主に大阪や奈良で仕事をしていた映像クリエイターの河津貴司さんは、ストーリーのある美しい映像で地元を応援したいと、生まれ育った丹波で意欲を燃やしています。

スタートはブライダルから

河津さんは、10代の頃から映像編集に興味があり、独学で学びを続けていました。大学卒業後、ブライダルの仕事をしている友人に誘われて、ブライダルカメラマンとして仕事を始めます。ブライダルは常に1回勝負、生涯残る大切なシーンを撮りのがすことは許されません。プレッシャーの中、現場で鍛えられていきました。そんな中で、編集を知っているからこそ撮れる映像があることに気付いたそうです。どんな仕事でもそうですが、後工程や完成形を自分のアタマに描ける人は強いですよね。

撮影した映像を編集する方はもともと得意分野。編集の立場で撮影し、カメラマンの思いを汲んで編集する、それが両方を知っているメリットです。なにより、被写体となる人を、その人らしく魅力的に見せるように構成していく、その技術が磨かれていきました。

春日町に住みながら大阪や奈良の現場に通う日々でしたが、映像編集を始めて約10年となる2022年から丹波市を活動の拠点とし、先ごろ「河津映像制作事務所」として登記しました。正式に独立して、動画制作(企画構成・撮影編集)がスタートしたのです。ブライダルの経験から、美しい場面や瞬間を切り取る、その一瞬の判断が磨かれている河津さんの腕が丹波で活かされるのは素敵なことですね。

クライアントの思いをさらに魅力的に見せる

河津さんの動画を見せてもらうと、シーンごとの美しさと流れるようなストーリー展開がとても印象的でした。依頼されるのは、企業や店のホームページやSNS、イベント会場で流すプロモーションのための動画が中心です。
「目的あってのストーリーです。だからオファーを受けてから撮影前のヒアリングをしっかりとやります。映像の作り方や見せ方を理解している一般の人はほとんどいません。なんとなくイメージされていること、漠然とこれを見せたい、という思いを引き出すように、話が苦手な人からもじっくり聞き出すようにしています」と河津さん。

クライアントの思いをつかんだら、どんな構成にするかプランニングします。そして絵コンテを描いて提案します。この段階までくると、どんなイメージで映像を作ってもらえるのか、クライアントにも理解しやすいですね。提案したらそれで終わりではなく、絵コンテをベースに意見を聞いたり、さらに調整したり、丁寧にやりとりを進めます。このやりとり、クライアントにとっても楽しいものに違いありません。
「打ち合わせがしっかりできていれば、撮影時間は短くて済みますし、クライアントに負担をかけることも少なくなります」と河津さん。なにごとも準備が大事なのですね。

「クライアントが見せたいものをより魅力的に見せる」のがプロのクリエイター。河津さんの場合は、企画から絵コンテ、撮影、編集にともなうクレジットまですべて自分でやります。ということは、オファーの段階から仕上げまで、あらゆる工程でお客さんと関わることになります。河津さんは言います。「作業にしたくないからコミュニケーションをとって、自分でやるんです。その人や店、企業と信頼が築けるというメリットがあるし、お客さんが動画を公開して、その先の反応を伝えてもらえるとさらにうれしいですね」。

丹波で頑張る人の手助けをしたい。

青垣のコーヒーショップ「3ROASTERY(スリーロースタリー)」の動画も手掛けました。オーナーであるマイクさんの目線、こだわりにフォーカスした構成です。「コーヒーが苦手な人にも飲めるように」という思いを伝えるために、コーヒー豆の製造工程を紹介。インタビューでコメントも引き出しています。

「モーショングラフィックスがやりたくて始めた映像編集なので、今後はこの方面もクライアントに提案していきたい」と言う河津さん。モーショングラフィックスとは、写真やイラストに動きを付けていく手法です。1秒の映像を1時間かけて作るような手間のかかる技術ですが、メッセージが伝わりやすく、アプローチの手法としてインパクトもあるため、必ずクライアントのプロモーションの役に立てると考えています。

動画の他に写真撮影も受けています。ブライダルはもちろん得意ジャンルですが、他にもお宮参りや七五三、記念日などの記念写真も撮影可能です。河津さんの奥さんも写真家なので、マタニティフォトやベビーとの家族写真も、リラックスした環境で撮ってもらえます。

「企業や店の一番の魅力、感動できる部分を見つけるのが楽しい」という河津さんの姿勢に、とてもあたたかい思いを感じました。カメラの前で自然にふるまえる、そんな雰囲気を作れるのはさすがプロ、河津さんにならとっておきのシーンを任せたくなりました。

 

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