人生の節目に寄り添い続ける、ホームドクターのような写真館

岡林写真館

JR柏原駅前にある「岡林写真館」は、1892年(明治25)に創業した写真館です。今年で128年目を迎え、写真を通して柏原のまちを見守ってきました。

柏原で写真館といえば「岡林さん」

どの写真もかわいくて魅力的!

岡林写真館の主なサービスは、スタジオやロケ撮影のほか、デジカメプリントなど。撮影は七五三・お宮参り・成人式・家族写真・ウェディングなど多岐にわたっています。また丹波市内のこども園・小・中・高校合わせて40校の撮影、卒業アルバムも担当しています。店内には過去に撮られた表情豊かな写真がディスプレイされています。

写真集のようで一生の思い出になるアルバム

写真は定番の台紙仕上げやアルバムの他、お部屋に飾れる商品も人気があります。

スタジオ撮影は衣装選びと撮影が別の日に行われる

どれにしようか迷ってしまうほどの、豊富な数の衣装

 

スタジオ撮影では、衣装選びと撮影が別日に設定されています。撮影当日は衣装に着替え、ヘアメイク、撮影という流れ。前もってじっくり衣装を選ぶことができ、当日までに裾上げなどもしてくれます。

 

また撮影前に顔合わせをしておくことで、お客さんの雰囲気を知り、スタッフも個々に合わせた対応ができます。時間をかけて接するので、馴染むのに時間がかかる子どもも安心して表情が柔らかくなるのだとか。

トレンドに合わせたおしゃれなスタジオ

スタジオ撮影は、建物の3階で行われます。3面の異なるセットが用意され、撮影中はセット間を自由に行き来していいそうです。ポイントは自然光を取り入れているところ。おかげで優しい雰囲気の写真に仕上がります。

生まれたての可愛さを収めたい!近頃人気の「ニューボーンフォト」

提供:岡林写真館

最近は「ニューボーンフォト」の需要が増えています。ニューボーンフォトとは、生後2・3週間までの「新生児期」に撮る写真。新生児ならではのふにゃっとしたかわいい写真が撮れると好評です。

 

ニューボーンフォトはスタジオ撮影が困難なため、自宅にカメラマンが出張します。赤ちゃんの様子を見ながら進めるので、時には4、5時間かかることもあるそうですが、丁寧な仕事ぶりと仕上がりの美しさが評判を呼び、年々撮影依頼が増えています

実家や職場で、思い出の場所でのブライダルフォト

提供:岡林写真館

 

ブライダルフォトはスタジオの他、実家や職場などで撮ることもあります。お客様との打ち合わせで、思い出の場所での撮影を提案しています。桜や紅葉など美しいロケーションで撮るのもいいですが、親しみのある場所で撮るのもまた、柔らかな良い雰囲気になるのだとか。

 

「シルバーポートレート」というジャンル

「シルバーポートレート」の例提供:岡林写真館

 

岡林写真館では、お年寄りの肖像写真「シルバーポートレート」を積極的に撮影しています。これまでの生き様や物語を感じる、豊かな表情が印象的です。

 

スタジオ撮影以外に、屋外や自宅での写真が多いのも特徴。自宅や慣れ親しんだ場所で撮ることで、表情も自然になります。

 

「健康長寿丹波~笑顔の歴史~」写真展会場の様子

 

シルバーポートレートと並んで、2018年(平成30)から始まった「健康長寿丹波~笑顔の歴史~」写真展にも力を入れています。丹波市在住の70歳以上のお年寄り約50人を撮影した写真展で、敬老の日前後に開催。写真は額に入った四つ切サイズで、終了後本人にプレゼントされます。会場には笑顔あふれる写真が並び、場を和ませます。

 

岡林写真館代表取締役の岡林利幸(以下、利幸)さんは「子どもや家族写真はあっても、お年寄りメインの写真は全くない。撮影するなら、いつものおじいちゃんおばあちゃんを感じさせる写真があればいいのにと、ずっと思っていた」といいます。

 

また「お葬式の遺影に使われている写真が、いつ撮ったかわからない写真で、表情もイマイチだったりするのが気になっていて。本人が主役の写真なら遺影もいいものになる」。今まで感じていた違和感も、シルバーポートレートを撮り続ける原動力になっています。

 

 

「かかりつけ医」ならぬ「かかりつけ写真館」でありたい

代表取締役・岡林利幸さん

 

今でこそ身近な写真ですが、創業した当時(明治25年)はカメラさえ珍しく、高価なものでした。当時兵庫県内に写真館は数館しかなかったと、5代目として会社を守る利幸さんは話します。時代の流れにともない、フィルムからデジタルへと、撮影の現場も大きく様変わっています。長らくフィルムで撮影していましたが本店改築にともないフルデジタルスタジオに一新するなど、時流に合わせて柔軟に会社も変化してきました。

 

「お医者さんにホームドクターがあるように、困った時のホームフォトグラファーでありたい」とは利幸さんの思いであり、会社の目標でもあります。

 

お宮参りから1歳の誕生日に七五三、入学・卒業、成人式を経て結婚式を挙げ、家族が増えて家族写真へ。時には家に訪問し様子を伺いながら、かかりつけ医のように人生に寄り添いたい。時にはカメラ修理や撮り方を教えるなど、写真のことなら何でも相談してほしいとも話します。

地域の人達のニーズに対応しながら、ここでしかできない撮影を追求し続ける岡林写真館。「丹波にないと困る」と言ってもらえる写真館として、これからも歴史を刻み続けます。

 

<注意事項>

新型コロナウイルス感染症拡大予防のため、店内でのマスク着用、手指の消毒、ソーシャルディスタンス等に配慮しています。ご協力をお願いいたします。

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