天然のミネラル剤で土壌を改良、植物の生育を活性化させる

有限会社ティケイエス

有限会社ティケイエスは、ゴルフ場や畑の土壌を活性化させるミネラル剤「ミネエース-G」など様々な土壌改良剤や植物活性剤を販売しています。それらのほとんどが、植物などの天然素材を原料としたもの。昨今では、オリジナルで開発したものや家庭用の商品も扱っています。土壌が元気に復活する効果を実感し、直販のほか卸売販売も含めると関東にも顧客を広め、全国のゴルフ場175コースへの納品実績を誇ります。創業者で代表取締役社長の中田勍(たけし)さんにお話をうかがいました。

土にも植物にも、人にも優しい天然素材にこだわる

主力商品の「ミネエース-G」は、岩石から抽出した天然のミネラル液。ミネラルの力で微生物が活性化され、根や植物の成長を促進します。また、作物の糖度が上がる効果や残留農薬の減少にも効果が期待できるのだとか。上記写真のように、切り花などにも使用可能。実験してみると、ミネエースを入れた方の生育が早いことに驚くはず。中田勍さんは、「芝生、特に洋芝は高温多湿や虫に弱い。こういった栄養分を入れてやらないと、夏場は特に芝がすぐ枯れてしまうんです」と、その有効性を話します。

「ミネラルは土壌にも、植物にも、そして人にも優しい。全ての生きものにいいんです」と力を込めます。中田さんは、初めてのお客さんとの商談時には、ゴルフ場の一角で実際にテスト散布します。効果は一目瞭然。「目で見て効果を実感したら、みなさん導入してくれますね」。今では息子さんが代わって各地を回っています。

こちらは、野菜や果実、穀類、海藻など50種もの植物が原料となった植物の活性剤「プラント酵素50」。化学薬品を一切使用せず、じっくり時間をかけて醸成させることで、各種アミノ酸やミネラルなど有効成分が多く含まれています。発根・発芽の促進に効果があり、高温や干ばつ、日照不足など育成環境における植物のストレスを緩和する働きもあるのだとか。

こちらは、国産ビール酵母菌を原料とした植物改良剤「Bisma(ビスマ)」。光合成や養分の吸収を促進させます。鉄分を多く含む資材との併用により効果を発揮するとのこと。
「できるだけ、化学薬品や農薬は使わずに、天然のものだけで芝や作物の病気も害虫も減らして、元気にしてやりたいという思いでずっとやってきました」と、中田さんは述懐します。

勤務先の倒産、共同経営の失敗を経て、一人で取扱商品も販路も拡大へ。

中田さんが今の会社を立ち上げたのは1999年(平成11)のこと。西脇市にある繊維会社に勤めていた頃に、新規事業開発として「ミネエース-G」の取り扱いを検討しはじめていたことが、この商品との出会いです。しかし、事業化する前に会社は倒産。せっかく出会ったいい商品なので、製造元のバックアップもあり、同僚たちと起業して「ミネエース-G」などの販売をはじめました。「けどね、またうまく行かなくて、もう一人でやる!と言って起業したんです」。中田さん55歳のときでした。

会社設立に際して司法書士や他人には一切依頼せず、起業関連の書籍で調べるなどして自分一人で手続きをし、営業回りも一人。兵庫県のみならず大阪や京都、滋賀、石川、四国地方など、ミネエースを持ってとにかくあちこち走り回って、飛び込み営業の日々。努力の甲斐あって顧客が付くようになり、そのニーズに応えるべく取扱商品も増えていきました。「できるだけ化学薬品は使いたくなかったので、可能な限り無農薬や天然素材を使用した薬剤を扱ってきました」。やがて、中田さん自身が開発した土壌改良剤「ソイルショット」「グリーンヘルス」などの商品も生まれました。

オリジナル商品の研究開発は貪欲に取り組んでいきたい。

最近では、家庭用商材のネット販売も始めました。こちらはスプレータイプの「ミネラルイオン水M-P5000」。観葉植物や鉢植え、家庭菜園などに使用します。1週間に1回吹きかけるだけで、カビや菌の除去、成長促進に効果が期待できます。葉っぱもツヤツヤしてきて、元気復活するだけではなく、岩石から抽出した天然ミネラル100%なので、シュっと吹きかけるたびにこちらも気分がリフレッシュしそうです。

こちらはオリジナル商品で20種類以上のミネラルを含む「イオン化ミネラル洗浄剤M-B400」。湿疹やかぶれ、かゆみ、気になるニオイなどの部分を洗浄し、症状を軽減するというもの。中田さんご自身も「水虫の症状が軽くなった」と言います。最も効果の期待できる酸性度の割合を自分で割り出しました。

こちらはメーカー商品で、温泉に入ったような効果が期待できる入浴剤「湯&湯e(ゆーあんどゆーい)」。天然のミネラル含有で、身体が芯からあったまり、湯冷めしにくくなるのだとか。「毎日使うと浴槽に色がついてしまうかもしれません。週1回程度の使用がいいかな」と、中田さん。

中田さんは、「研究って、緻密な作業で、すごく面倒で大変だけど、やっぱり効果が出たり売れたりしたら嬉しいし、結局そういう開発なんかが好きなんだろうね」と、笑います。
今後は息子さんに営業や経営を任せていくと言いますが、日課となっているウォーキングや筋トレで心身を鍛え、「研究開発はまだまだ続けたい」と目を細めます。

 

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