確かな技術と高いファッション性を備えた、メガネ販売と貴金属リフォーム専門店にリニューアル

OPTICIAN UEKI&RE/TAKARAMONO

JR柏原駅に近い篠山街道沿いに本店を構える1934年(昭和9)創業のメガネ、時計、貴金属などの販売店「株式会社ウエキ」。2022年(令和4)7月、丹波警察署そばの「サニーコート」内にメガネ店「OPTICIAN UEKI」と貴金属の買取り・リペア・リフォーム店「RE/TAKARAMONO」として、リニューアルオープンしました。本店は事務所と時計のインターネット販売機能として残し、店頭販売としては、サニーコート店に移設。取扱商品数を増やしたり、全国にも数台しかない測定器を導入したり、これまでにはなかった取り組みをはじめたり、新たな動きを見せています。

時代に即したデザインや機能性の商品を豊富に扱う

入口は大きなガラス張りで開放的、入りやすい印象です。店内も明るく広々としていて、お買い物しやすそう。三代目店主・植木隆好さんは、移転リニューアルした理由をこう話します。
「昔から、時計・メガネ・貴金属は兼業することが多く、祖父や父の代もその流れを組んで商売をしていました。しかし、今の時代は個々の事業で展開していくことが増え、私どもの店もそれぞれに専門性を持たせてやっていこうと。それに、常に変化していくことも必要だと考えたんです」。

植木さんは、学生時代は丹波を出て、大阪や神戸で過ごしました。大学卒業後、認定眼鏡士というメガネのスペシャリストになる学校にも通いました(2022年4月以降、国家資格・眼鏡作製技能士へと移行)。そして、いよいよ家業を継ごうと決意して丹波に戻ってきてまもなく、お父様が急逝。代替わりをして、約15年が経ちました。

「この仕事は、技術職の側面が大きいので、特に父親から手取り足取り教わったことはありませんが見て自身で実践し技術を身につけることが大切であると学びました。そして、父の代からごひいきにしてくださるお客様がたくさんいらっしゃるので、そういった常連さんを大切にしつつ、これからは自分なりの売り方、商品の見せ方を考え、新たな世代を迎え入れる工夫もしていきたいと思っています」と、意気込みます。

店内には、日本製(福井県)やイタリア製、オーストリア製など、シンプルなものから個性豊かなものまで、目移りするほど多彩な品揃え。植木さんがオススメするのは、日本製の「Putri」というブランド。植物や生物などのデザインをモチーフに、ポップな色づかいや遊び心の感じるフレームデザインを取り入れ、「女性の顔写りが良く、繊細に見えるようなシルエットが豊富です」。

とはいえ、決して奇抜なデザインではなく、サイドのフレームのデザインは顔周りをすっきり見せてくれたり、軽く仕上げるなど、機能性としてもバツグン。いま押さえておきたいブランドです。最近では、各ブランドともサステナブルを意識した素材を取り入れたものが多いのだそう。

男性人気の高いオークリーやレイバンのメガネやサングラスもそろえます。「カスタムメイドできるのも、人気の秘訣です」と話す植木さんのメガネも、レイバン。細いフレームが知的な印象です。

最高の装用感をお客様に提供するため、情報収集と技術向上も怠らない

植木さんがメガネにおいて何よりも大切にしていることは、道具としての機能性。昨今、メガネはファッションとして重宝されることも増えていますが、「メガネはいくらオシャレでも、着けた人のパフォーマンスが向上しないと意味がありません。いまやレンズの機能性や精度は日夜向上し、種類も非常に多い。その中で、個々のお客様に適したレンズやフィットするフレームをご提供することは、当たり前のようでいて、最も重要なこと。そのためにも、常にメーカーと密に関係性を保って最新の情報を入手するようにしています。それに、測定技術。これは全国でも負けないくらいのレベルにまで押し上げていきたい。そうすることで、お客様に最適な道具を提供したいと考えています」。

お客様により快適で、適合したレンズを提供したいと考えて導入した測定器。お客様の目の距離や目とレンズの距離、さらには3次元での傾きなどの細かいデータのほか、日常的にどこで使用するのかといった使用シーンを入力し、レンズの見え方の違いも見せることができるのだとか。「全国でもまだ数店舗しか取り入れていない機械です。この測定器がないとつくれないレンズもあります。ここはうちの強みかなと思います」。

遠近両用やカーブの強いスポーツ用メガネなど、特殊タイプのものは、こういった測定器を使うと、適切な装用感が得られると言います。「よりフィットするものが必要な方にお勧めします。決して安くはないメガネですので、合わないものを着けていただくのは忍びない。最高の着け心地を手に入れていただきたいですね」。

誕生石を選べるセミオーダージュエリーの販売やカフェの設置も

店舗向かって右側には、貴金属コーナーがあります。物販よりも、貴金属の修理や買い取り、リフォームがメインです。

使わなくなったジュエリーを新しいデザインにリフォームしたり、セミオーダーのジュエリー販売も行っています。チェーンの長さを選び、プレートやストーンなどペンダントトップも好みのものを選びます。誕生石を合わせるとプレゼントにも最適。

ジュエリーコーナーの奥には、カフェスペースを設置。「メガネやジュエリーのお客様だけではなく、ちょっとお茶だけでもお立ち寄りいただければ嬉しい」と、植木さん。メニューの一番人気は「自慢のたまごサンドハーフ」(290円)。さらに今後いろいろと決まっていくとのことなので、楽しみですね。

また、「丹波にはあまり売っていないようなものも置きたい」として、イタリアの古代チョコレートやフランスの石臼伝統製法のオリーブオイルに各種ナッツオイルの販売もはじめました。また1,000円ぐらいで贈れるプチギフトも始めるとのこと。今後、気になるものがあったら仕入れていくそうなので、定期的にのぞいてみる一見の価値あり、です。

常連さんを大切にしつつ、新たな顧客の獲得、若い世代へのアプローチとして、さまざまな試みをスタートさせた植木さん。その挑戦はまだはじまったばかりですが、経験に裏打ちされた技術とたゆまない向上心で、すでにお客様の心をつかんできている予感。今後の展開がとても楽しみです!

 

<注意事項>

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