ヨーガや手仕事、ワーケーションも。 自由にゆっくり自分時間を過ごせる民泊

yogaのおうちLOKATE(ロカテ)

青垣から遠坂へ向かう国道427号、遠坂郵便局の手前を曲がって集落の中を道なりに進みます…。紀智子(き・さとこ)さん夫婦が運営する、ヨーガ体験ができる民泊は、山のふもとの静かな場所にありました。2021年(令和3)にこの家と出会い、初めて訪れた丹波に愛知県から移住を決めた二人に丹波の魅力を聞いてみたい、という思いもあって車を走らせました。

インターネットで見つけた家がきっかけで移住

ロカテは、築約30年という平成初期の建物で、広くてとてもきれいです。玄関にかかるタペストリーの花は、智子さんが節分草をモチーフに描いたもの。節分草は、2月から3月頃、雪の中から芽を出して春の訪れを告げる花で、青垣地域に群生していることでも知られています。「雪に覆われた冬の丹波が、春に向かって変わりゆく景色に感動して…」と智子さん。

もともと名古屋でホテルマネジメントの仕事をしていたご主人の角朗(かくろう)さん。仕事が思うようにいかなくなった時、夫婦で一緒にやりたいことをやる人生を選択したいと、それを好機だととらえました。そして、智子さんが何気なく見たサイトで丹波の売り物件を見つけます。それまで丹波に縁はなく、まったく知らない町だったそうですが気になって、翌日家族で4時間半も車を走らせて青垣まで家を見に来ました。

建てられてから、ほとんど人が住むことがなかった家は、手を入れなくてもそのまま住めるほどきれいなものでした。「家や環境はとても素敵だけど地域にとけ込めるのか不安だった」2人は、移住者テラスに相談して地域の人とオンラインで話をする機会を作ってもらいました。すると「何でも聞いて」「心配しなくていいよ」と温かい言葉のオンパレード。

「流れにのってみてもいいかな」「今が転換期かも」、そんな思いで夫妻で決断し、丹波に移住。インターネットでこの家を見つけてから半年後というスピードでした。のちに角朗さんは会社を退職。今は、地域の皆さんに野菜の育て方や田舎暮しのことを教わりながら、毎日がとても楽しいそうです。

静かな環境でデトックススティ

玄関は広くてまるで旅館のような立派な造りです。網代天井は2種類、風情ある丸窓には自然木の造形が施されるなど、訪れた人のテンションが一気に上がるスペースです。

キッチンとリビングは家族と宿泊者の共有スペース。すっきりとしたカントリー調の雰囲気がおしゃれです。最初は警戒している愛犬のクーちゃんもすぐに馴染んでくれます。

夕食は囲炉裏端でいただきます。窓の外には里山ののどかな風景が広がり、四季折々に山や畑が色を変え、夏には部屋の中からでもホタルの乱舞が見えるそう。

囲炉裏料理は旬の野菜や地元の新鮮な肉を焼いたりして食べます。お米も美味しい青垣産のもの。民泊なので一緒に料理するスタイルなのも楽しいですね。

広い庭にあるくつろぎスペース。自然の風に吹かれてお茶を飲んだり、のんびりと星空を見たり、朝食をここでという人も多いそうです。

朝食も、紀さんが育てたり、地元でとれた季節や食材が中心で、とてもバランスがとれた内容です。2泊の場合は日替わりで和と洋を。一泊の場合は希望を聞いたり、複数組の場合は紀さんが決めているそうです。

宿泊者用の部屋は2階にあります。ハイセンスな襖の模様は部屋ごとに色が違い、エアコン完備なうえ、冬にはこたつも登場。こたつ布団は襖のトーンと合わせてあります。

テーブル上のうつわは丹波焼の昇陽窯のもの、コースターは地元の丹波布を加工したものです。

障子紙の地模様が光と影をきれいに反射させて趣を出し、静かな時間を演出してくれるよう。
各部屋の表札となるプレートと鍵も丹波布をアレンジしてします。

オリジナルの袋に入ったアメニティはオーガニックで、智子さん自身が惚れ込んで使っているものです。他にも様々なサービスは、ホテル運営のプロとして、リゾート施設を知り尽くしている角朗さんのアイデアも。

ヨーガと季節の手仕事を体験

ヨーガの指導者である智子さんは、丹波に来てからもたくさんの人にレッスンを行っています。地域に住む70代や80代の人も気軽に楽しめるように「こだわりすぎず、誰でも参加できるように」とゆるやかなプログラムを実施。実は、ネパールで RYT300 時間トレーニングを修了してRYT500 登録者となるほどの経験の持ち主で、レッスン実績も重ね、今後RYT200を習得できるヨガ指導者養成講座を開講予定だそうです。

宿泊者にヨーガは必須ではありませんが、せっかくなら体験することをおすすめします。やったことがなくてもカラダがかたくても、広い座敷でゆっくりと自分の心身と向き合う時間を持つことができます。

訪れた日は、日差しがたっぷり入る広縁で丹波大納言小豆の乾燥中でした。手もみでさやから小豆を出すなど、収穫後の作業を宿泊者も体験できます。キッチンにあったのは智子さん手作りの柚子胡椒でした。これも柚子の実がなる時季に手作り体験ができるそうです。

自身が介護や育児で心身不調になったときにヨーガで健康を取り戻した智子さん。丹波に来て、自然の中での暮らしがさらにココロとカラダに充実感をもたらしているそう。
「春は野草を積んで食べて、夏はぐんぐん育つ夏野菜を食べて、秋は栗や柿を収穫して食べる。何もないと思っていた自然の中に多くのものがありました。都会にいると、足りないところに目がいきがちですが、丹波には豊かに暮らせるものがたくさんあって、深い安ど感に包まれています。農作業も保存食作りも生きることに直結している実感があって、丹波の魅力は暮らしの中にあることを知りました」と智子さん。

滞在中は、紀さん家族と一緒に暮らしのいろんな体験をするのも、何もしないのも自由。それぞれの形で自由な時間を過ごせるのがロカテの良さです。Wi-Fiもあるし、快適な個室に豊かな自然、女性一人でワーケーションに訪れるリピーターもいると聞きました。1泊もいいけれど2泊以上だったら本当にゆっくりできるだろうなと、心が動いたのでした。

 

【1泊2食+ヨーガレッスン(1回)+田舎暮らし体験込み】
・大人14,000円(税込15,400円)、大人4人以上で割引有り。

【ヨーガの出張レッスン】
・プライベート60分4,500円
・セミプライベート (2~3人)60分 1人2,600円
・グループ(4~11人)60分 1人1500円、以降人数が増えると割引が増えます。

 

<注意事項>

  • 新型コロナウイルス感染症拡大予防のため、マスク着用、手指の消毒、ソーシャルディスタンス等に配慮しています。ご協力をお願いいたします。
  • 掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更、消費税率変更に伴う金額の改定などが発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。