丹波市・氷上町南エリアの国道175号線を走っていると、パッと目を引くオレンジ色の建物が見えてきます。中に入ると木のぬくもりを大切にした設えと、昔ながらの喫茶店らしい雰囲気に思わずホッ。時間がここだけ止まったかのような、ゆったりとした空気に包まれる「喫茶 リスボン」をご紹介します。
安くておいしい。地元で愛される喫茶店
喫茶 リスボンを切り盛りするのは、中垣英和さんご夫婦。「どうもどうも、いらっしゃいませ」と出迎えてくれたおふたりとは、とっても朗らかで気さくな雰囲気。なんだか実家に帰ってきたような安心感があります。
目を引くオレンジ色の外観
中垣さんが喫茶 リスボンを創業したのは、今から50年以上前のこと。当時は丹波市内にほとんど喫茶店がなかったことから、知人にすすめられて氷上町の中心地でオープンしました。
オープン後は、喫茶店がいよいよ丹波にも登場したと話題になり、とくにランチタイムには大勢のビジネスマンが訪れるようになります。
それから10年後、国道175号線が新たに整備されると聞きつけた中垣さん。車やトラックがたくさん通行することが予想されることから、道ゆく人の憩いの場になればと現在の氷上町朝阪へと移転しました。
ボリュームにこだわった人気のランチ
人気No.1のリスボン定食 840円(税込)
中垣さんが何よりこだわるのは、お腹いっぱいになれること。ランチタイムに好きなものを存分に味わい、午後の活力にしてほしいという思いがあります。
いちばん人気は、ハンバーグ、エビフライ、アジフライ(orコロッケ)、目玉焼きがのったボリューム満点プレートに、小鉢、味噌汁、ご飯と、食後のコーヒー(or紅茶)までついた「リスボン定食」。ご飯のおかわり自由という充実っぷりがうれしいです。
サンドイッチセット 800円(税込)
人気の「サンドイッチセット」は、ハムとスクランブルエッグのサンドイッチ4つに、サラダとコーヒー(or紅茶)付き。自家製スクランブルエッグはふわふわで、マヨネーズ入りソースとの相性も抜群。大人から子どもまでよろこばれる味わいです。
サンドイッチは持ち帰りもOK。みんなが大好きな、ふわふわ食パンと昔懐かしい具材の組み合わせは、自宅でもじっくり味わいたいです。
ついつい長居したくなる喫茶店
山小屋のような温かな雰囲気
お店は2000年(平成12)頃に一度リニューアルしています。それまでは75人以上が入る広々とした店内でしたが、隅々までおもてなしができるようにと、建て替えにあたり座席数をぐっと減らしました。
半個室のような座席
棚には漫画本がずらり!
店内は細かく仕切りが設けられ、半個室のようにも使えます。ほかの座席からはぐいっと覗き込まないと見られない作りなので、よりプライベートな食事が楽しめそうですね。1人で訪れた際には、棚にずらっと並んだ漫画本をおともに! 2、3時間ここでゆっくりくつろいでいく人も多いそうです。
この地で数十年営業を続ける同店には、常連客もたくさんいます。長く愛されるよう、「あの常連さんはいつも新聞を読むから置いておくようにしようとか、いつも注文が決まっている常連さんは待たせないように素早くお出ししよう」と、気配りを忘れません。けれど、それぞれの事情に踏み込みすぎないのも中垣さんのポリシー。「10年以上通ってもらっているけど、未だにお名前を知らない常連さんも多いんですよ」と笑います。喫茶店の気さくなマスターと常連客、という関係性をほどよい距離感で保ちつつ、市内外の人の往来をやさしく見守る。そんなゆるやかなつながりが垣間見える、とてもすてきな喫茶店です。
<注意事項例>
- 新型コロナウイルス感染症拡大予防のため、店内でのマスク着用、手指の消毒、ソーシャルディスタンス等に配慮しています。ご協力をお願いいたします。
- 掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更、消費税率変更に伴う金額の改定などが発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。