木のぬくもりに包まれて、泊まる、食べる、遊ぶ!

FOREST DOOR(フォレストドア)-旧神楽小学校-

2017年(平成29)3月に145年の歴史を閉じた青垣町の神楽(しぐら)小学校。その後、廃校利活用施設として運営され、2023年(令和5)4月には校庭に一棟貸しのヴィラが作られ、木のおもちゃのミュージアム、コワーキングスペースも充実。現在は新しいレストランもオープンして、青垣の人気スポットとなっています。そんな「FOREST DOOR(フォレストドア)-旧神楽小学校-」を紹介しましょう。

グループ利用も快適、1日1組限定「ウッドヴィラ 心楽 -SHIGURA-」

明治のはじめに開校してから多くの卒業生を輩出してきた小学校は、みんなの大切な思い出が詰まっています。この場所を地域のために活用しようと、生まれたのが「フォレストドア」です。そして、子どもたちが遊んだ校庭の一角に、一棟貸しのコテージ「ウッドヴィラ 心楽 -SHIGURA-」があります。

ヴィラの床や壁、家具は木製で、「木を楽しみ、心和むひとときを」というテーマを具現化。エアコンもありますが、寒い季節は薪ストーブを使うのも一興。大きな窓を開け放てば、心地よい風が入ってきます。

1階には個室が3部屋あり、それぞれベッドやデスクを設置。2階にある畳敷の部屋とフリースペースには布団を敷けるので、大人数の合宿や子ども連れにも好評です。

大人数にも対応できるようにキッチン設備も充実。コンロはハイカロリー、冷凍冷蔵庫も大型の業務用です。食器や調理器具もそろっているので、料理好きは思いっきり腕をふるえますね。

総ヒノキ製のお風呂は清々しい香りでリラックス度もアップ、薪ボイラーで沸かすお湯は肌ざわりも抜群。ドアをあければ露天スペースがあり、椅子に座って自然の涼やかな風にあたれます。

屋根付きで天候にかかわらずバーベキューができるデッキスペースには、ガスグリルが設置されており、料理もラクラクです。

焚火スペースは、防火処理がされているデッキにある掘りごたつ式。座り心地もよくて、ゆれる炎をながめながら夜遅くまで話しこんでしまいそう。

兵庫県産の木材を使ったバレルサウナも宿泊者のみが利用できます。横にある水風呂の水は地下水でやわらかな肌触り。4名用と6名用、2つのサウナがあり、薪をくべたりロウリュも自分のペースでできるんです。なんといっても、芝生広場やサウナエリアもすべて貸し切りという贅沢さはたまりません。

木の香りが心地よい研修室とコワーキングスペース

旧校舎には、さまざまな施設がありますが、まずは団体利用もできる研修室と個人でも集中して仕事ができるコワーキングスペースから。

「木の研修室 TOKIWA」は、大人数の研修にも使えるレンタルスペースで、「ウッドヴィラ 心楽 -SHIGURA-」の宿泊と合わせて利用されることが多いようです。テーブルや椅子は自由に動かせるので、セミナーやグループ活動にも便利。スクリーンとプロジェクターもレンタルできます。

「木のコワーキングスペース MUKU」は、丹波産スギとヒノキの無垢材を内装に使っています。Wi-Fiや電源も自由に使えるので、リモートワークにおすすめ。ドロップイン利用もできるので出張時にも便利です。ほかに、個室ブースやミーティングブースもあります。

・ドロップイン2時間500円、1日1,000円 ※2時間以上は1日料金
・定期利用月額5,000円~

地元の味を楽しめる廃校レストラン「ふむふむ」

2023年7月にオープンした廃校レストラン「ふむふむ」は、地元の食材を中心にしたメニューで、オープン当初から地域の人が訪れてリピーターになっています。テーブルと椅子は主に兵庫県産の木を使ったオリジナルで、座り心地も抜群。ゆっくりと食事やお茶をするのにぴったりです

「季節の釜めし膳」2,300円~ ※月によって価格は変動

西﨑陽祐シェフは、和食と中華のメニューに長けた人。丹波の食材の持ち味を大切にして料理を展開しています。「季節の釜めし膳」は、青垣産のお米と旬の食材にこだわった月替りのメニューです。取材に訪れた2月は、あざみ菜、キャベツ、エビの釜めしでした。副菜のあまごの唐揚げは頭から尻尾まで食べられるやわらかさ、丹波鶏の黒ニンニクだれも香ばしくいただきました。ほかにも子ども用メニュー、うどん、スイーツもあり家族みんなで利用できます。

宴会や会合の貸し切り利用、予算に合わせたお弁当の注文も受け付けています。「ウッドヴィラ 心楽 -SHIGURA-」の利用者や研修室利用など、団体への対応も相談できます。

■ふむふむ
・営業時間:ランチ11:00~15:00(14:00 LO)、カフェ15:00~17:00(16:30 LO)
・定休日:水・木曜

教室ごとに違うテーマで大人も子どもも楽しめる

「木づかいショールーム」は旧職員室。主に丹波産の木材を使った建築を提案するショールームですが、古民家改修や移住についての情報も充実しています。森林管理の相談、住まい探しからリフォーム、新築までグループ会社で行えるため、さまざまな相談にのってもらえます。

ここにあるテーブルや椅子は兵庫県産木材が使われているため、実際に機能性や居心地のよさなどを体感できます。木の効能や環境への配慮から、最近はオフィスに木を利用する企業も多いそうです。

旧校長室は、主に丹波産のものが買える「森の恵みストア」です。ヒノキの間伐材を利用したグッズ、各種グラノーラ、お茶など、厳選したものばかり。

子どもたちの目を引くのはもちろん、大人でもほしくなるようなシンプルなデザインのおもちゃは『IKONIH(アイコニ―)』製。無塗装のヒノキを使い、手触りもとても良いのです。

「monoile Wood Toy Museum(モノイレ ウッド・トイ・ミュージアム)」は、木工作家・吉竹宏泰さんの作品で遊べるミュージアムです。大型の木製のおもちゃを操作すると、さまざまな動きが生まれ、大人も子どもも家族みんなで楽しめます。

・営業時間:10:00〜17:00(最終入館16:30)
・入館料:大人(中学生以上)800円、小学生500円、未就学児無料

すべての施設に木が使われていて、とても落ち着ける施設です。このほかにも森林の役割を知ることができたり、地域の人が活動したりするスペースに利用されている教室もあり、幅広い層が訪れています。見学して、体験して、食事をして…と、かつての小学校のなごりを感じながら、ゆっくりすごせるスポットです。

 

<注意事項>

  • 掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更、消費税率変更に伴う金額の改定などが発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。