住む人が楽しみながら植物にふれられる庭を造る

大地造園緑化

緑に囲まれた山南町にある大地造園緑化は、もともと林業を手掛ける家系でした。造園業を営むようになって、現在は2代目の大地隆一さんと息子の大輔さんを中心に造園設計・施工・管理を手掛けています。

CADを導入してイメージを可視化する

3代目となる大輔さんは、大学までは野球に打ち込み、卒業してからはゴルフのプロを目指して修業したという経歴の持ち主。そんなスポーツマンが、家業を継ぐべく実家に戻って、父の元でイチから造園を学びました。父の代と大きく違うのは、設計図をCAD(Computer Aided Design/作図システム)で描くようになったこと。平面の図面ではイメージしづらい完成形を、3Dで立体的に見せることができるので、実際に使うエクステリアの写真やイラストを入れて、依頼主のイメージを整理、共通認識していきます。

ナチュラルな自社のモデルガーデン

自社の庭にあるモデルガーデンは、立木や宿根草を中心に、様々な草花が植えられています。手掛けるのは、和風庭園、洋風庭園、どちらでも可能で、土・石・水を上手に取り込んで自然の風景をそのまま切り取ったかのような、ナチュラルな雰囲気を作り出しています。

大地造園緑化では建物以外の外回りはすべて担います。庭だけでなく、エントランスや塀、ガレージも含めた設計施工を行います。駐車場を作ったために狭くなってしまった庭をどう美しくするか、すっきり見せるために水道の位置をどこにするかなど、プロの知識を反映する場面は多岐に渡ります。
「少しでも緑があることで、家の雰囲気ががらりと変わります。お客さんが生活しやすいように。またグリーンによって心が休まるように」と心がけているそうです。

導入事例を拝見!

丹波市内で最近完成した庭へ案内してもらいました。K邸の門の奥には芝生、手前にはシンプルにごろんと積んだ石の間からアオダモをシンボルツリーにして低木を配置しています。オタフクナンテン、ドウダンツツジは美しく紅葉して秋冬も景観を楽しめます。

N邸は、施主さんの希望でソテツをシンボルツリーにして他のグリーンを配置。

通路を挟んで片側には砂利を、反対側はインターロッキングを市松模様に敷き詰めて、あえて土の部分を見せず、雑草対策を施しています。

さらに塀の外側は丹波石を野面(のづら)積みにして、重厚感を出しています。

最初の庭造りこそプロのアドバイスを

定年退職やコロナ禍による生活スタイルの変化に伴って、家にいる時間が増えた人が多く、庭をきれいにしたいという声も高まっています。ガーデニングを始める人も増えてきました。でも、いざ自分で庭に緑を増やそう、と思っても、初心者はなかなかうまくいきません。
そういう時、最初にある程度プロに任せてしまうことも視野に入れてみてはどうでしょう。

木や宿根草で大まかな形を作り、ガーデニングスペースを作ってもらう。そのスペースに好きな植物を植えるのです。キッチンで使うハーブでもいいし、一年草で季節の花々を楽しんでもいいですね。ちなみに女性に人気のハーブは、繁殖力が強いので、増えすぎることがあります。種類によって違う手入れ方法、葉や枝を切る時期などは、引き渡しの時にアドバイスがもらえます。

顧客のほとんどは、一般家庭。庭を造る、というのは大きな決断です。だからこそ、じっくり話を聞いて、適切な提案をしながら関係を作っていきます。施工途中で、実際に見てもらいながら微調整していき、「お客さんの希望により近づけるように、臨機応変に対応します」とのこと。地元だけでなく、関西一園からオーダーがあるのも、この丁寧な接客と施工が大きな理由なのですね。

来年は、同じ山南町にオフィスを移転し、モデルガーデンを造って、より多くの人に緑のある生活を提案していきたいと企画中。幼い頃から間近に祖父や父の仕事を見てきて、本格的に造園業に携わるようになって11年、夢はさらにふくらんでいきます。

 

<注意事項>

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