一人ひとりに寄り添った施術で心身のコリをほぐす

auntie bodywork

2021年(令和3)6月に柏原町にオープンしたリラクゼーションサロン「auntie bodywork(アンティボディワーク)」。オイルトリートメントを中心に、フットリフレクソロジーや揉みほぐしなどを組み合わせ、一人ひとりの身体の状態やご希望に合わせた手技をアレンジし、施術してくれます。

多忙な日々に疲れている女性を癒したい

セラピストの結城則子さんは、子どもが幼稚園に通っているときに、周囲に心身の不調を訴えている人が多いことに気付きました。自身も、なんだか調子がすぐれないという日々を過ごしているなかで、みんなが元気になれることはないだろうかと考え始めます。最初に出会ったのは、「フットリフレクソロジー」。足裏の反射区を刺激することで、自律神経や内臓の調子を整える効果も期待できる手法です。通信やスクーリングで知識と技術を身に付け、市内のボディケア店に勤めました。そこでは、フットだけではなく、全身のボディケア技術も取得。その後、また別の店でオイルトリートメントやタイ王宮式マッサージの知識と技術を取得しました。

その後、家族の介護で一旦休職。一段落ついた頃、もう一度セラピストとして働きたいと奮起することに。しかし、以前のようにどこかの店に勤務するのではなく、自分の店を持ちたいと決心しました。そこには、こんな思いがありました。
「お店には、それぞれのルールややり方があります。自分の考えで自由にはできないんです。全員が同じ施術をマニュアル通りに行う必要がありました。そのやり方に限界を感じていたんです。お客様個々人の身体の状態や好み、どうなりたいのかなどといったことのお話をじっくりうかがったうえで、ベストな手法を組み合わせた施術をご提供する、そういった店をしたいと思いました」。

自分自身も休職中は、介護に育児、家事…と毎日がキリキリ舞いで、時折ふっと空いた時間に揉みほぐしの店に駆け込んで施術してもらうこともあったそうです。「すごくリラックスできたんです。頭のなかがその時間だけは空っぽにすることができて、本当に助けてもらいました」と、当時を思い出します。そういった経験から、自分のお店を持つときには、「仕事に家事に、育児に、と毎日を頑張っている女性が、ほっとひと息つける空間を作りたいと思っていました」。

お客様の声と身体の声にじっくりと耳を傾けてほぐしていく

精神的にも疲れている女性が多いと感じる結城さん。そういった方には、強く揉むというよりも、まずはリラックスしてもらうために、ゆっくりほどくようにほぐしていくのだそう。逆に、特定のツライ部位(肩や腰など)がある方は、少しでも改善の方向に導くよう、力の強弱やほぐす場所を様々な角度からアプローチしていきます。
例えば、首の調子がよくないといって来店されたお客様ではじめに気になったのは、姿勢の悪さ。そこで、腿や腰、背中といったところも含めてほぐしていきます。痛みの原因がどこから来ているのか、全身を探しながら施術していくと、原因箇所が見つかるのだそう。大抵の場合、普段自覚していない筋肉の使い方のクセがあり、それが痛みの原因であることも多いのだとか。

日頃の姿勢やクセはそう簡単には治せないせいか、1回の施術で完全に良くなることはあまりないそうですが、月1回でも、隔月に1回でも、定期的にメンテナンスすることを結城さんはおすすめしています。また、日々を楽に過ごしてもらいたいので、自宅でも簡単に取り入れられるストレッチ法なども教えるのだそう。「その方に必要なもの、取り入れやすいものをひとつだけ、お伝えするようにしています」。毎日繰り返し行うことで、改善に向かっていくように導きます。

最近人気のホットストーンマッサージは、玄武岩という蓄熱性の高い溶岩を使って、全身をマッサージするというもの。遠赤外線効果で身体を芯からあっためる効果があるようで、「ほわりとした温度と石の重み、そしてツルツルの表面が本当に気持ち良いんです」と、結城さん。

心身共にリラックスしていただくための工夫や思考

結城さんは、マンツーマンでお客様とじっくり向き合う時間を持つことで、「自分の思い描いていたとおりの施術ができて、やりがいをすごく感じています」と、笑顔で話します。
サロンは、玄関扉を開けると、明るい開放的な印象を持ちます。「光って大切だと思うんです。どんより暗い密閉された空間ではなく、できる限り自然光の入る空間づくりを目指していたので、場所選びにはこだわりました」。

また、最初に話を聞いたり、施術後にお客様がリラックスしてお茶を飲むカウンセリングルームにもこだわりを持って作りました。できるだけリラックスできるよう、視覚にグリーンを飾ってみたり、明るい光が入るように、と工夫を凝らします。「施術が終わってお客様がソファに座っておられるとき、全身の力が抜けて、ほわぁっとした表情をされるんです。それを見ると本当にうれしい。一番の喜びです」。

結城さんはボディケア技術に加え、市内で開園予定のハーブガーデンで農園づくりの手伝いをしながらハーブの勉強もしているそう。「今後、市内のフレッシュハーブを使ったお茶をサロンでお出ししたいなと思って、目下勉強中です」。また、メディカルアロマの免許も取得したので、近々アロマセラピーも始める予定。「香りを楽しむだけではなく、症状や体調に合わせたご提案ができればいいなと考えています」。ますます癒しアイテムやメニューが増えそうです。

ボディケアは、人の身体をほぐすだけが仕事ではありません。身体のことはもちろん、生活習慣や考え方、趣味趣向など、人そのものに興味関心を持てないと、不調のバックグラウンドを推察することができないと、結城さんは話します。「肩が凝ってるんです、と言われて肩を揉みほぐすだけでは、その時一瞬は楽にはなると思いますが、根本的には何も解決しないと思うんです」。だからこそ結城さんは、一人ひとりのお客様とじっくり話をすることを大切にしています。

「サロンに来ていただいている間だけは、心も身体も緊張から解き放たれてリラックスしていただければいいなと思っています。緊張をほどかないと、本来持っていらっしゃるパフォーマンスも上がらないと思います。私がほどけるだけほどきますので、さぁ、また明日から頑張ろう!という活力になれたら嬉しいです」と、柔らかい笑顔で話してくれました。

 

<注意事項>

  • 新型コロナウイルス感染症拡大予防のため、店内でのマスク着用、手指の消毒にご協力をお願いいたします。
  • お客様ごとにシーツ、タオルなどの取り換えと換気、アルコール消毒を徹底しています。
  • 掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更、消費税率変更に伴う金額の改定などが発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。