1968年(昭和43)創業の「芦田畳店」は、柏原町にある畳の専門店です。取り扱う畳は国産のいぐさを使った高級品から、手軽な和紙製までさまざまで、デザインも実に豊富。職人の技術でお部屋の形にぴたりと合った、世界にひとつしかない畳を作り上げます。どのような技術が必要なのかなど、芦田博文さんにお話を伺いました。
部屋の広さは実は曖昧!? 丁寧な測量が畳作りのカギ
芦田畳店の皆さん
併設した工場で、日々畳作りを行なう「芦田畳店」。主な業務内容は新畳の施工や畳の張り替え、メンテナンスなどで、丹波市を中心に一軒家からマンションまでさまざまなお部屋の畳を手掛けています。
畳は、関西で広く使われる「京間」や、関東で主流の「江戸間」など、地域によってさまざまな規格がありますが、その規格通りの畳は実はほとんどないそう。お部屋によって側面が微妙に湾曲していたり柱があったりするため、まずはお部屋を測量し、畳がぴたりと嵌るようミリ単位で調節していきます。
「新畳の施工でいちばん重要なのは、測量といってもいいかもしれません。壁と畳の間に隙間ができないよう何度も確認し、最大でも2mm程度の誤差に抑えます。職人になりたての頃は測量が難しく、出来上がった畳をバラしてイチから作り直すこともありましたね」(芦田さん)。
素材もへりもさまざま!選ぶ畳で室内の雰囲気がガラリと変化
予算に合わせてさまざまな選択肢があるのも芦田畳店の特徴です。取り扱うのは、熊本県産のいぐさを使った高級なものから、リーズナブルながらいぐさの爽やかな香りが感じられる外国産、デザイン性豊かな和紙畳などずらり。中でも高級な熊本県産のいぐさ畳は「香りが良いのはもちろん、ふっくらしていて足触りが抜群です」と芦田さんも太鼓判です。
種類豊富な和紙畳
一方和紙畳は、いぐさの香りこそないものの、汚れに強く色も豊富で手軽だと若い世代を中心に選ばれています。
「和紙畳は日焼けもしにくく、カビも生えにくいです。最近は琉球畳といって、ヘリのない正方形の和紙畳を用い、和モダンな和室にされるお客様も増えてきた印象ですね」(芦田さん)。
色の変化が楽しめるのも和紙畳の醍醐味
従来の畳にはなかったデザイン性で、和室に新たな雰囲気をもたらしてくれそうです。色の違う畳を市松状に組んだり、アクセント的に1つだけ色を加えたりと、いろんなデザインができますね!
多彩なヘリがずらり!
いぐさの畳であれば、ヘリの色柄で遊び心を取り入れるのもすてきです。格式の高い模様や、草木を描いたもの、子ども部屋にぴったりな可愛らしいデザインなど、工場にはいろんなサンプルが用意されているので、出来上がりを想像しながら選びたいところ。
今お使いの畳は大丈夫?ベストは約5年での張り替え
毎日座ったり寝転んだり歩いたりする畳だからこそ、できれば定期的にメンテナンスしてキレイな状態を維持したいです。芦田畳店でのおすすめは、新調してから5年での張り替え、10年での買い替え。張り替えは表替えや裏返しとも呼ばれ、土台となる断熱材や木材の上に張られた畳表(いぐさや和紙など)を取り替える作業を指します。
張り替えをしたり新畳を取り入れると、和室がぐっと洗練され清潔で魅力的な空間へと生まれ変わります。芦田畳店なら、新畳1枚1万円(施工費込み)〜とリーズナブルな価格に設定されているのもうれしいポイント。
新しい畳に赤ちゃんもご満悦!
「畳は家具のひとつです。一般的な畳からカラー畳に変えるだけでもお部屋全体の印象がガラッと変わるので、テーブルや本棚を新調するような感覚で畳も変えてみてはいかがでしょうか」(芦田さん)。
寝転んでも座っても心地よい、畳での生活。芦田畳店で気軽に始めてみませんか?
<注意事項>
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