天然のすっぽんにこだわり60年

茶寮ひさご

天然すっぽん料理を提供する「ひさご」は、1961年に和田商店街(丹波市山南町)の狭宮神社横で創業し、2021年に60年周年を迎えます。丹波市内唯一のミシュラン兵庫の一つ星店ということもあって、一度行ってみたいという方も多いのではないでしょうか。

全国で食べられているすっぽんのほとんどは養殖ですが、「ひさご」で提供するすっぽんはすべて天然もの。しかも、近くの川で獲れたものだけを使っています。純国産、それも純丹波産という貴重なすっぽん料理の店を訪ねました。

 

良質なすっぽんが生息する恵まれた漁場

代表の眞鍋さんは、大阪の有名店で腕を磨き、料理長や総料理長などをつとめた後、ふるさとである丹波市に戻り、現在は「ひさご」の2代目として腕をふるっています。その高い腕前は評判を呼び、講演の依頼やテレビの取材を受けるほど。全日本調理師協会から師範の免状も受けています。

そんな眞鍋さんは「良質な天然物を使えるのは、近くに良い漁場があるからですよ」と言います。加古川と篠山川の合流点の井原(丹波市山南町)あたりの湿地帯は、すっぽんの餌となるタニシやザリガニが多く、すっぽんの生息に適しているとのこと。また、山南町は昔から釣具製造が盛んで、釣りをする人が多いこともあり、店にすっぽんを持ち込むケースが度々あるのだとか。

「数量が多く、吟味して良いものを選ぶことができるので、お客さんに良質なすっぽん料理を提供できるわけです」と眞鍋さんは話しています。すっぽんは、冬眠する生き物なので、シーズンは桜の開花時期から10月ごろまで。特に餌を求めて動き回る夏から秋にかけてが最盛期。この時期に持ち込まれたすっぽんを生けすに入れ、注文に応じて調理するので、常に新鮮なすっぽんが味わえます。

 

鍋や唐揚、だし巻で天然すっぽん料理を堪能

すっぽん懐石は12,000円、15,000円、20,000円の3コースがあります。すっぽん懐石には付きだし、すっぽんのレバー、メインのすっぽん鍋で、コースによって、唐揚、だし巻がつきます。お手軽な値段ですっぽんを味わいたいという人にはまる鍋セット(雪)(4000円)がおすすめです。唐揚+一品(単品3000円)付きのまる鍋セット(月)は7000円。すっぽんのだし巻(単品1000円)も人気があります。

 

ファンが広がり女性にも好まれる

≪すっぽんのゼラチン100%で固めた煮こごり。ぷるんとした口当たりに弾力のあるエンガワの食感がアクセントになっています≫

 

西日本のなかでも市中に出回る天然のすっぽんは、全体の1%。茶寮ひさごに行けば肉厚たっぷりの貴重な天然の味を堪能できるとあって、地元はもとより、阪神間などから訪れる人も多くあり、ファンも増えてきているそうです。

すっぽんは、低カロリーで、高タンパク、ゼラチン質の多い健康食品として注目されています。すっぽんの脂は植物性に近く、コラーゲンを豊富に含んでいることから美容効果も注目されるようになり、最近は女性にも好まれるようになりました。

丹波の冬の味覚ぼたん鍋は丹波篠山産黒大豆味噌仕立て

丹波の冬の風物詩といえば、ぼたん鍋。この時期には、すっぽん料理以外にもぼたん鍋を好まれるお客さんも多いのだとか。丹波篠山産の猪肉を熟成させ、鍋に入れる黒豆味噌は丹波篠山産の3年熟成味噌を使用しているそうです。〆(しめ)は地元で製造された丹波黒豆うどん。猪肉から出る旨味と黒豆味噌が奏でる絶妙のコンビネーションからなる出汁を、丹波黒豆うどんがよく吸って、食べればからだ全体が温まり、満足感に浸れること間違いなしです。ぼたん鍋は8,000円~20,000円のコースから選べます。このほか、黒毛和牛のすき焼き(7000円~10,000円)も楽しめます。またお店では大鍋でなく一人ひとりの小鍋も用意できるそうです。

家庭でもすっぽんを味わえる鍋やスープのセットも好評

※見本の鍋と器は商品に含みません

お家で気軽にすっぽんを味わいたいという人向けに、丹波産天然すっぽんスープ(1人前1,000円、2人前1,800円)も販売しています。また、すっぽん鍋をお家で味わいたいという方には丹波天然すっぽん鍋かご盛セット(2人前18,000円~)もあり、こちらも好評なんだそう。希少な天然すっぽんを自宅で堪能できるのはとても嬉しいですね。

 

※文中の値段は税抜き価格です。

 

新型コロナウイルス対策

  • 店入口及び店内にアルコール消毒液を設置しています。
  • 座席の間隔を十分に空け、換気にも配慮しています。
  • 会席は従業員がお客さんの席に入る回数が多いため、鍋の方をおすすめしています。
  • 従業員の検温、体調管理、マスク着用を実施しています。