快適なドームテントをベースに青垣の自然を満喫

丹波星空グランピング―SHIGURA RESORT―(シグラ・リゾート)

2023年(令和5)8月、青垣から多可町に抜ける国道427号沿いに、「丹波星空グランピング―SHIGURA RESORT―(シグラ・リゾート)」がオープンしました。山あいの静かな場所、その名のように星もきっときれいなはず。満天の星の下で、仲間と語りあったり家族とのんびり過ごしたりするのは素敵な時間。どんな施設なのか、代表の大野義啓さんにお話を伺いました。

アウトドア初心者も快適に過ごせる宿泊施設

大野さんが経営するドリームファクトリー株式会社は、介護事業やスポーツ事業が本業です。「どちらも目の前の人を大切にする仕事、その延長線上にこの施設があります。自然の中で非日常を五感で味わい、感性が磨ける場所を創りたかったんです」と、構想から2年半かけて、このグランピング施設を作ったそうです。まずは施設を案内してもらいました。

この地はずいぶん長い間、人の手が入らない荒れた雑木林だったそうです。縁あって、この場所に出会い、整備を進めて念願のリゾートをオープン。2,200坪の広大な敷地にドームテントが4つ、シェルテントが2つ、計6つが建てられています。このテントは、丸い天井やふんわりした壁がかわいい上に、外の自然の気配が間近に感じられて、筆者も大好きなタイプです。

G1内観イメージ

テントには、G1蟹座、G2乙女座、G3天秤座、G4蠍座、G5射手座、G6山羊座と星座の名前が付いています。すべての部屋に、トイレ、シャワー、洗面、ベッド、テーブル、椅子が据え付けられ、エアコンも完備。冷蔵庫や湯沸かしポットなどの備品類や、Wi-Fiもあるのでワーケーションも可。部屋によって4~8人が泊まれます。

G5射手座、ウッドデッキでバーベキュー

すべての部屋のデッキに掘りごたつ式のBBQコートが設置され、ハンモックもあるので、自然の風や音を感じながら食事や昼寝ができます。車は各テントサイトの横に停められ、荷物の多い子ども連れにも便利。フロントではおもちゃのレンタルもあります。

G1蟹座は、専用ドッグランが併設されてワンちゃんと一緒に宿泊できる部屋。ワンちゃん用の食事が注文できるほか、ケージ、ご飯容器、ウェットティッシュ、コロコロ、ペット用ゴミ箱、ワンちゃん用足拭きタオルも用意されています。

食事を予約して、らくらく手ぶらでグランピング

アウトドアで食べるBBQはひと味違います。食材を持参しても、事前に予約して手ぶらで出かけてもOK。ドリンク類も持ち込んだものが足りなくなったらフロントで買えます。

BBQコースは、丹波の新鮮な野菜と兵庫のブランド牛の食材セットです。BBQコートで好みの焼き加減を楽しみながらいただきましょう。

■BBQセット
・大人 7,000円/人
・小人 3,500円/人

「修さんがのびのび育てた平飼い卵の究極TKG」1,500円

山の中で目覚める朝は、とっても清々しいもの。普段は朝食抜きでも、食欲がわいてきますね。朝食メニューのいちおしは、旨みたっぷりで濃厚な卵かけごはんです。

「ボリューム満点パニーニ」1,500円

朝は洋食派、という人には、星付きレストラン出身のシェフが考案した「SHIGURA特製パニーニ」を。厚切りベーコンと新鮮な丹波の野菜を挟んで、焼きたてをいただきましょう。

「上等カレー」1,000円

朝カレー派には、人気のカレー専門店「上等カレー」のカレーもあります。

シグラリゾートならではのアクティビティ

日が暮れて周りの山に月が隠れたら、夜の闇に満天の星が広がります。この星空を見るだけでも価値あり!ドーム内からも見えるので、星を見ながら眠りにつけます。自然の音だけしか聞こえない静かな夜は、ゆっくりと眠れそう。

川沿いにあるテントサウナでたっぷり汗をかいたら、テントの横の露天の水風呂にざぶん。地下水なので肌触りがやわらかいんです。森の中という抜群のロケーションもあって、整い方もワンランク上がるとサウナ―に大好評です。

疲れた体のために酸素カプセルを利用する人は多いですね。高濃度酸素ボックスをサウナと合わせて入れば元気度もいつも以上に高まります。

初心者でも運転しやすいタイプの四輪バギーで青垣の街や自然の中を走ってみましょう。普通免許があれば公道を運転できます。

ドローン撮影に興味がある人は、操作方法のレクチャーを受けて、リゾートの自然や体験を撮影できます。撮影データは持ち帰れるので、滞在の思い出を後々も楽しめますね。

ほかにも専用の建物で生地から作るピザ、BBQの食材や持参した食材で燻製体験、コーヒー焙煎体験もあり、あわただしい日常から離れてゆっくりと非日常を楽しめます。子どもにとっても自然の中でのびのびと遊べる場所。加古川の源流の清流での水遊び、芝生の上を滑ったり、大きな土管トンネルをくぐったり、都会ではできない貴重な体験ができます。

やさしさあふれるアスリートの夢

このリゾートを経営する大野さんは、中・高・大学を通して柔道で活躍。大学卒業後はプロ柔道家として競技をスタートしました。その後、自分のルーツである韓国代表として2000年アジア柔道選手権では100kg超級で銅メダルを獲得。2001年、2003年に世界選手権に出場し、無差別級でベスト8に入賞するなど、国際的な舞台に。

そのかたわら専門学校で学びを続け、柔道整復師、鍼灸あん摩マッサージ指圧師の5つの国家資格を取得。2007年に現役を引退して、大阪市平野区で鍼灸整骨院を開院します。アスリートとして鍛えた集中力と闘争心を武器に、最大で鍼灸整骨院4店舗、介護関連事業所4店舗、有料老人ホーム4施設、さらにはスクール事業にも手を広げます。ところが急拡大によるひずみが随所に現れ、経営者としての自身の在り方を猛省。「お客様やスタッフを第一に」との思いに立ち戻ったそうです。

すると、離職率の大幅な改善に加えて、売上げアップという成果も。「具体的に設計した夢や目標は、失敗しても立ち直れる強いメンタルを育て、前向きな行動につながる設計図になります。そういう夢や目標を持って、困難や挫折にも生き生きと立ち向かえる前向きな人を増やしたいんです」と大野さんは、元日本代表サッカー選手をはじめ、多くのトップアスリートの目標達成サポートをするメンタルコーチとしても活動しています。

「素晴らしいものに触れて感動したら、人生は楽しいものだと思えます。いろんな事業をやっていますが、テーマは人なんです」と、大野さん。加速するストレス社会に、心と体、両方からアプローチをしたいという思いが強くなっていったそうです。コロナ禍は経営的に大変だったそうですが、「大変な時こそ挑戦」とグランピング施設を作りました。

「都会の人に青垣という素晴らしい場所を体感してもらい、地域に往来が生まれて活気が出てほしい。応援してくださった地域の皆さんやクラウドファンディングに協力してくださった人々に恩返ししたい」と行楽シーズンを前に準備に余念がありません。3月には桜並木がピンク色に染まります。オートキャンプもあるので、ぜひ訪れてみましょう。

 

<注意事項>

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