JR柏原駅から徒歩5分の場所にある田舎家は、1952年(昭和27)の創業以来、68年間も地元の人達に親しまれてきた和食店です。
巻き寿司やうどん、各種定食などが揃うランチ、そして、和食メインに創作料理も並ぶディナー。丁寧に作り込まれたお料理は、普段使いにも特別な席にも利用しやすく、家族連れや会社関係、ご夫婦に友人同士、老人会と、幅広い客層から支持されています。
顧客に寄り添う気持ちを大切に
3代目店主の出野昌布さんと奥様のさくらさん
大使館などで洋食をメインに扱ってきた初代の祖父と寿司職人だった2代目の父の味を受け継いだ、3代目店主の出野昌布さん。三男であり、元々はお店を継ぐ意識はなかったものの、家業を手伝う中で興味が湧いてきたのだそう。
インスタ映えするか否かより、「お客さんにとっての食べやすさ」「いかに美味しく食べてもらえるか」が昌布さんの譲れないポイント。ホール担当のさくらさんに「どんなお客さんが来ているのか?」と様子を聞き、お顔を想像しながら料理をしており、顧客目線に立つことを心がけています。
また、丁寧な仕事にこだわりつつも、お客さんをお待たせしないための工夫も欠かしません。朝7時から仕込みを始めることで、慌ただしいランチタイムでもスピーディーな提供を行っています。
「田舎家で心地良い時間を過ごしてもらいたいので、お客さんの要望にはできるだけ応えたい」と語るさくらさん、細やかな気遣いと楽しい接客は地域でも評判になる程。お二人のお客さんを想う気持ちが溢れていて、リピーターが多いのも頷けました。
田舎家の人気メニュー!黒毛和牛ローストビーフとろろ丼
黒毛和牛ローストビーフとろろ丼 1,380円/税別
「地元産の山の芋を一年中美味しく食べられるように」と開発された黒毛和牛ローストビーフとろろ丼は、毎年11月に登場して翌年の夏までにはなくなる季節もののメニュー(山の芋がなくなり次第終了)。何を食べるか迷ったら、ぜひ試してほしい一品です。
ジューシーで柔らかな自家製のローストビーフ、ねばりが強くてもちっとした食感のある濃厚なとろろ。わさびと一緒にいただくことで、お肉の香りが引き立ち、山の芋もぴりっととがって絶妙なハーモニーを奏でます。また、とろろ丼、卵とろろ丼、ローストビーフとろろ丼、とさまざまな味わいを食べ比べできるのも魅力の一つです。
弾力のある濃厚食感!地元丹波産の山の芋
地元丹波市柏原町の山の芋
10月後半から11月にだけ収穫される山の芋は、粘りが強いので、すりおろすだけでも一苦労。さらに、アクが回って変色しやすいので、扱いも難しいと言われます。しかし、変色しやすいからこそ、山の芋とろろの雪のような白さを大切にしており、仕入れ後はすぐにすりおろして鮮度を保ったまま急速冷凍して保管しています。
丹波市内の飲食店の中でも豊富な品揃えを誇る日本酒
地酒と季節の料理に合わせて選ばれた日本酒
「幅広いニーズを満たせるように」と地元の酒蔵の看板商品である「奥丹波」「小鼓」といった地酒だけでなく、全国各地の日本酒も常時5、6種類以上は揃えています。利き酒師の資格を持つさくらさんは、季節の料理に合わせたおすすめをするなど、お客さんに喜んでもらえることを一番に考えてお酒を提供できるように心がけています。
「色々なお酒を飲んできたけれど、最終的に一番美味しいと感じたのは地元のお酒。丹波の食材には、丹波のお酒が一番合うのかな」とお二人の意見は一致していました。
日本酒好きな方には、カウンター席がおすすめ。仕入先の酒屋さんが書かれたという、お酒好きの心をくすぐる筆書きのポップを眺めているだけで、楽しい時間を過ごせること間違いなしです!
日常の中のちょっと特別なひとときを、お好みのスタイルで
カウンター席
田舎家では、落ち着いたカウンター6席のほか、接待や会食にも使えるテーブル席(4名x3)、家族連れに嬉しい座敷(4名x4)と、様々なシーンに合わせたお席をご用意しています。
週末の金曜日は混んでいると思われがちですが、実は田舎家で最も混雑するのは週の中日なので、地元の方には金曜日の夜が狙い目なんだとか。丁寧に作られた和食と美味しい日本酒で、一週間を楽しく締めくくってみてはいかがでしょうか。
text:キフェル 久美子
<注意事項>
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