ホンダのことならなんでもござれ!創業40周年を迎える二輪専門店

(有)ホンダショップ柏原

丹波市の主要幹線道路である176号線沿にある「ホンダショップ柏原」は、昭和56年4月に創業、2021年にはなんと40周年を迎えます。開業当時、目の前の道路は今ほど交通量が多くなく、むしろ福知山線の横を走る水分れ街道がメイン道路だったといいます。そちらの混雑を避けるために作られたのが現在の176号線であり、丹波市の発展に大きく貢献しています。当店は、街の移り変わりや、世代交代の様子など、長きに渡って見守ってきました。

工場長まで勤め上げ、ホンダ創業者・本田宗一郎氏とは一緒にお食事も!

当店は「ホンダショップ」の名の通り、自動車および二輪車の販売・修理がメイン業務。

代表の 古本さんはホンダの工場で工場長まで勤め上げた生粋の「技術屋」です。「はじめはダイハツにいたんだけど、現場で技術を学びたくて、ホンダの京都工場へ再就職しました。福知山の工場では3年間、工場長を勤め上げ、そのあとはまた京都工場で8年間勤務。とにかく現場が好きでね。一度、営業職へ回されそうになったけど、辞めるのを覚悟で抵抗して、現場に戻してもらったよ(笑)」そう明るく話す代表の古本さんは、なんと御年80歳!まだまだ現役のエンジニアです。

「本田宗一郎さんと食事したこともあるんだよ。彼も技術屋だからね。学ぶところは多かったよ。ホンダは最初は二輪からスタートして、当時はスーパーカブが大流行した。そのあと4輪へと事業を拡大してきたんだけど、当時は高度成長期。日本の一番元気な時代を、最高の環境で、最先端の技術を学ばせてもらったよ」

自分の力でやってみたかった・・安定した生活を捨てて40歳で脱サラ

そんな恵まれた環境を捨て、40歳で脱サラしたのは「自分で商売をしてみたかったから」。当時の骨のある男性らしい意気込みですが一流企業の安定したサラリーマンを辞めることに奥様は猛反対。「相当な苦労と迷惑をかけたと思うよ(笑)」と、はにかみながら話します。それでも念願かなって昭和56年4月1日に「ホンダショップ柏原」をオープンしました。

お店の設計でこだわったのは、店頭スペース。新車やモデル車などを置くショールームですが、通常ならガラス張りにするところを、あえて商品を見えやすく、遮る物のないオープンスペースにしました。「すぐに汚れるから掃除が大変なんだけどね」それでもここだけは譲れなかったそうです。

女性や若者のバイク利用が急増。ホンダメーカーを選ぶ理由とは

最近では50ccバイクの需要が増えているそうで、奥の工場にはバイクがズラッと並び、日々、修理やメンテナンスに追われているとのこと。「もちろん田舎では自動車は必須ですが、通学や通勤で、バイクを利用する方が増えましたね。手軽だし、場所も取らない、メンテナンス費用も抑えられる。特に若い人や女性に多くなりました。柏原では、二輪の取り扱いは当店だけなので、販売のリクエストも増えています。命に関わる乗り物ですから、信頼できるメーカーを選んで欲しいですね」

また、当店では耕運機や草刈機などの農機具も取り扱っています。なぜホンダが農機具を?と不思議に思うかもしれませんが、ホンダは四輪より早く、汎用事業を始めました。ホンダが選ばれる決め手はエンジンの違い。パワフルで耐久性が高く、業界の最高水準である「ホンダのエンジン」は、それだけで十分な信頼性を誇っています。

バイクも同様、世界中に「ホンダのファン」が存在しており、お客様から選ばれるだけの理由があります。

この土地で必要な仕事。生涯現役エンジニアとして頑張っていきたい

古本さんは、丹波の歴史を体感しながら、ホンダの技術を体現する、現代の生き証人のよう。

「目下の悩みは後継者問題。この土地では必要な仕事だから継いでくれる人がいると嬉しいのだけど。とりあえず、元気なうちは私が頑張ります。二輪でちょっと困ったことがあればサポートします。お気軽にご連絡ください」