神具・仏具扱い創業100年以上 伝統とモダンさをベースに品揃え

株式会社大仏堂

丹波市氷上町横田の国道176号バイパス沿いにある『大仏堂』は神事、仏事にかかわるあらゆる商品を扱うお店。1919(大正8年)に創業し、2019年に創業100周年を迎えました。広々とした店内には仏壇をはじめ、神棚、仏具、神具などが並び、お客様の声や要望を大切にしながら時代の流れに即応した数々の品が並んでいます。伝統とモダンさを兼ね備えた数々の品に興味を抱きながら、店内を見て歩きました。

あらゆる手を尽くしてお客さんの要望に対応

仏事、神事に関わるありとあらゆる品々が飾られている店内で取材に応じていただいたのは4代目社長の山田英明さん。「お客様の様々な要望に対応できるように心掛けています。取り扱ったことのない商品でも、手を尽くしてお客様の手元に届くように努力しています」と話します。

社長の山田英明さん

ある時、お客様から「神棚は高い所にあるから歳取ってきたらお祀りがしにくいわ」という相談を受けた山田社長。そこで提案したのが、神棚を下におろし八足台の上に置いてお祀りする方法でした。「これなら畳に座って手を合わせられるわ」とお客様も喜ばれたそうです。

東京や京都で開かれる展示会にも毎年参加し、時代のニーズに合った新商品を見聞します。また、京都や富山県高岡、岐阜、名古屋等の仏具の製造現場にも実際に足を運び、伝統技術を学んでいるそうです。「私達が商品の良さをお客様に伝え、お買い上げいただき喜んでいただくことが日本の伝統技術を残していくことにつながれば嬉しい」と山田社長は話します。

線香やお香の取り扱いは150種類以上

線香やお香は150種類以上

仏具、神具と一口に言っても多種多様で、時代とともに変化してきています。それは、仏事にかかわる線香や、お香も例外ではありません。白檀(びゃくだん)、沈香(じんこう)伽羅(きゃら)など昔からあるものに加え、ラベンダー、桜、バラ、ミントの香りのするものなど、普段の生活でも使えるお香も充実。現在では150種類以上を扱っています。

イベントや展示会も開催

大仏堂では、来店いただくお客様へ日頃のご愛顧に感謝する意味を込め、展示会やイベントを開催してきました。内容は、念珠展やおりん展、お盆提灯展、扇子展のほか、お線香イベント、オリジナル腕輪や匂い袋づくり、俳句・川柳コンテストなど・・・今後もお客さんに喜んでもらえるような企画を考えているそうです。

お客さんに寄り添いアドバイスできるお店に

「お仏壇のお祀りの仕方、これで合ってるかなぁ」「お位牌はいつまでに作ったらいいのかなぁ」など、どんなことでもお気軽にご相談くださいとのこと。仏壇や仏具、神棚、神具はふだん、あまり身近に感じることはないと思いますが、いざとなると誰に相談したらよいのか迷います。そんなとき、お客さんに寄り添い、アドバイスできる存在になりたいと社員一同力を合わせておもてなしの心で応対されています。

仏様はごまかせない。心を込めた仕事を

店の2階の工房でお位牌を彫る冨田会長

『大仏堂』は心をこめた丁寧な仕事にこだわっています。例えば仏像やお位牌、見た目はきれいに仕上がっていても中の木地・下地等の部分で手を抜くと、年月が経ったときに必ず違いが分かります。木地・下地からきっちり工程を踏み、きれいに仕上げているそうです。

3代目で会長の冨田博重さんは、父であり2代目の松男(典慶)さんの「仏様は絶対にごまかせへん。仏様にこれでよろしいかと何度も尋ねながら仕事をするんや」という言葉を肝に銘じながらノミを振るっています。創業者の初代・耕雲(重作)さんから100年もの間、脈々と受け継がれた技と心がここにあります。

 

  • 新型コロナ感染症拡大予防のため、店内でのマスク着用、手指の消毒、ソーシャルディスタンスなどに配慮しています。ご協力をお願いします。